鈴音さんのレビュー一覧
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前作の続編ながら、狂気の具合も難易度も格段にアップした怪作。これだけグロテスクなメルヘンで時に胸をえぐられるような世界観なのに、エロいところはしっかりエロいのもさすがのところ。
今回導入されたSEN値システムも作品にいい味を出している。特に二周目以降は道中でちょくちょくSEN値をいじりたくなるので、そのときの世界の変わりようがゾクッとして気持ちいい。また、やりこみ要素もかなりある。ラスボスで殺されまくったと思えば、DLCがこれまた段違いに難しく、今後の更新が楽しみ。
ただし、あんまりずっとこの世界に入り浸るのは少し危険かもしれない。私は夢のなかでアリスを探して・・・。
レビュアーが選んだジャンル
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2019年12月31日
ブラックな雰囲気を醸し出しているものの、無理やりヒロインを殺そうとしない限りホラーな展開はほとんどない。むしろブラックで何か起こりそうな雰囲気を醸し出しつつ、なぜか思うように話が進まないというのがこの作品の魅力ではないだろうか。Aルートを目指す場合、多くのサブクエストをこなしながら、自分がこの物語に対してどういう着地点を求めるのか、そしてその目論見はうまくいくのかが、すごくうまく描写されている。いっぽうで犯したいなら犯せば? 知らんけど、という見放し具合もちょうどよく楽しめる、
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2019年11月15日
長編RPGとあるが、一周するのに必要なのは2,3時間程度。ダンジョンもすっきり短く構成されていて、それゆえそれほどボリュームがあるわけではないが、この手のRPGに不可欠なクエスト、収集アイテム、ルート分岐、稼ぎ部屋などは一通り押さえられているし、何よりキャラクターとの軽妙なやり取りが面白い。和風の作品ということもあってか最初は独特の少し重苦しい感じで話が始まるのだが、その後は妖怪の持つひょうきんさをうまく使った会話がなされている。
農業、釣り、家畜、合成、町へお出かけ、冒険、いちゃラブ、そして豊富なイベント。生活系RPGでやりたいことがだいたいひと揃えになっている点でもポイントが高い作品。戦闘はかなりゆるめの難易度に設定されており、面倒な移動も極力省いてくれる、暴力表現はストーリー上必要なシーンを除いてOFFにもできるなど、気軽に楽しむための配慮が各所にある。いちおう最初に30日の時間制限があるものの、そこまで気にすることはない。普通に攻略していれば途中で多少詰まっても間に合うようになっている。生活系RPGでありながら、かなりストーリーが骨太なのもウリだろう。展開としてはベタな部類に入るのだろうが、ひとつひとつの描写が丁寧なので楽しめた。
「学園エロスあどヴぇんちゃらゲーム」というジャンルの名の通りおちゃらけた説明や意味不明な展開はあるものの、全体として非常にこぎみよく話が進むし、常識的な範囲でできる限りぶっ飛んだものを作ったという感じ。ほかのレビュワーが書かれている通りエロメインではないのだが、ストーリーの骨格は分かりやすくもしっかりしているし、短くネタの多い内容ながらキャラクターの魅力もよく分かる良い作りになっている。ナレーションのお姉さんがまたいい感じ。
二次創作だが、別に元ネタを知らなくとも十分に楽しめる。システムも、2007年発売のゲームとしては十分なもの、しかもOPやデモ、ミニゲームまでついてくるので、ちょっと疲れたときにやると一層楽しめそう。
この作品の良さをひとことで言うならば、世界観がとてもよく作り込まれているという陳腐な言い回しが最適だろう。言い回しは陳腐かもしれないが、実際にこの作品は序盤から終盤まで、ひとつの「魔城」という世界観が変奏のように連なり、魔城に生きる人々の日常をベースに物語が進んでいく。この丁寧な作り込みがあってこそ、これほどの評価を得ているのだろう。
アクションの操作性はキーボードだと多少の難を感じる程度、しかも後半のボス戦(特にラスボス)はかなり難易度が高くなっているので、レビュワーのようにアクションが苦手な人だと少し困難を覚えるかもしれない。しかしストーリー自体は面白く飽きさせないので、ぜひプレイしてもらいたい。
敢えて恥を忍んで戸惑ったことを言うならば、男の子になって変身も出来ず、もう敵相手にどうしようもない場合にどうしたらいいのかちょっと悩んだ。何か策があったのだろうか?
本作の特徴を一言で表すならば、タイトルのようになるだろう。エロがあろうがなかろうが、まずこの作品はRPGとしていかにも男の子が好きそうなアツい展開に溢れている。仔細は省くが、何度も同じマップを歩くための工夫、財宝を得るためのサブマップ、サクサク進められるものの戦闘自体は一筋縄ではいかぬシステム、そして各所にちりばめられる酔いの醒めるような展開。こうした良質なRPGに主人公がどのような選択をするのか、姉妹をどう扱うのか、という18禁RPGの要素が加わり、本作は一層魅力あるものとなっている。
難易度「簡単」でRPGの苦手なレビュワーは20時間ほどかけて攻略した。分量としても(ただただ時間がかかるだけのマップや使い回しなど)変な水増しがほとんどなく、ひとつの世界観をじっくり時間をかけて楽しむことができる。にくいのは、エロを求めるならばグッドエンドが遠ざかり、グッドエンドを求めるならばエロが遠ざかるという当たり前のようなエンディング分岐。この点でも、本作はつい二周目を覗いて見たくなる背徳感をうまく駆り立てている。