天の道を往くファビュラスな男さんのレビュー一覧

「奴は四天王の中でも最弱...」ってやつの元ネタ...ではないか。
でもそんなセリフが冒頭に出てきて笑ってしまいました。これかと笑

さて本編ですが。
神の記述をゲームのようにプレイする描写があり戦略が存在するような示唆を描いているにもかかわらず「神の記述の紡ぎ出す運命」ときましたか。。ちょっと残念な雰囲気です。ほんともったいないなぁと思いました。まあテーマが難しすぎるのですけれどもね。

工藤卑弥呼と天野銀次のそれぞれのバトルが前半は続きます。
彼らの戦いに邪馬人と龍華が登場したのは...これまさにアレ!
よくよく考えてみるとこれは非常に上手い演出だなと思います。
これによって神の記述の領域のロジックが膨大なテーマに繋がっていることがよくわかるからです。意図しているものなのかは不明ですけれどもね。

そして後半には雨流と十兵衛の古流派対決が展開されます。
これは厨二バトルとしてすごく高まりますね!
ふたりのセリフ回しや回想などまで厨二心満載です。

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毎回思ってはいたのですが各Act.のはじまりは意気揚々とスタートして膨らみを感じさせるのに尻窄みになっていくことが多いのがGetBackersのクセというか...後半まで持たなかったのね。。と思うことが...締め切りだなんだといろいろと大変な世界なので仕方ないとは思いますがすごく良い物語なのにもったいないないなあと読者目線では思ってしまいます。

修行を積みいよいよ神の記述を使えるようになってきたGetBackers一行

奪還ターゲットの家出少年たちとバトルを通して彼らの心傷や秘密を知ることになり、ルシファーへの怒りを募らせいよいよ敵陣へと向かいます。

神の記述、カードゲームのようにプレイヤーが存在してゲームメイクをしているような描写がありますがそのあたりもわりとテキトーなようです。

扱おうとした題材の大きさとマッチしていないストーリーの緻密さの欠け、描こうとして大風呂敷を広げてしまったわりに知識が追いついていないのではないか...という粗が多くなってきましたね。それでも読み方によっては十分に面白いですが。頑張って欲しいところです。

余談ですが、勝手に公道で身勝手な修行した連中に壊されたトラックの人からみるとGetBackers一行は悪役そのものなんですよね。マンガやドラマに突っ込んでもアレですが正義ってのも結構身勝手に犠牲者作ってるものなんですよ。過剰な正義感には気をつけましょう。

本陣に乗り込みトリックを暴いた GetBackers一行
そのはずがトリックとは思えない結末を招いて......?
謎を残したまま本陣を去ろうとする中、
奪還のターゲットである家出少年と出会います。

なんとその家出少年も神の記述を扱うことがわかってボスであるルシファーと激突するのですが......

神の記述の力を思い知ったGetBackers一行
少しずつ明らかになっていく神の記述の正体にどうにも太刀打ちできないと皆が諦めはじめる中、美堂蛮が動きはじめます。


さてさて、わりと良いセリフが飛び交っていてなんとも興味深い展開になっています。

『女神の"腕"を奪り返せ!』が完結します。

仕事は最後まできっちりと。
アフターケアまで成し遂げるGetBackersはやはり一流なんだと思います。いつも人の心を救って終わりますからね。彼ら...儲けさせてやってください笑


そして閑話となる『REST』を挟んで『神の記述』がスタートします。

もしかして...紙の奇術とかけてるのでしょうか?
タロットカードだけに。

さて奇術なのか本物なのか。
また壮大な物語がスタートしそうな予感です。

前巻で少女が渡したアメの影響か、半仮想現実である無限城のロジックがその外の世界にまで影響を及ぼしているようです。

赤屍さんがいよいよ人間離れしてよくわからない剣まで体内から生成し始めたのはマンガ的とんでも展開かと思いきや、実は無限城のロジックを外の世界で使っているといった示唆なのでしょうか?

伏線になっているのか、テキトーなのか...
より以前から雷帝は外でもなっていたような気もするのでわかりませんね。

そしていよいよ、七人の弥勒の正体も明らかになります。

初っ端から赤屍さんと美堂蛮のバトルが展開されます。
やはりスネークバイトの強さがよくわかりません。。
周囲の技巧や技量に対して蛮はただ握力が強いっていうのが......
いまいち強さに説得力がないのですがストーリーは面白いです。
(赤屍さんにも雷帝に本当に勝ったのか?とそれとなく疑われています笑)

そして奪還のターゲットであるミロのヴィーナスの腕
しかしミロのヴィーナスにはまだ秘密がありました。

さらにはなんだか得体の知れない少女に美堂蛮の過去を知っていそうな男まで登場して...新たな展開が始まっていきそうです。

蛮「レンジでチン!の3分クッキングで○爆が出来ちまうワケ!」

銀次「そうか!電子レンジは原○だったんだね!?」

...はからずしも前巻の10巻でレビューした「ある意味でシュタゲ」のように電子レンジが鍵に......嘘です。


MAKUBEXの本当の苦悩は「自分自身も本当は存在していないのではないか」ということで自分が何者なのかわからなくなっていたことでした。

1999年-2010年代あたりまでの作品にはこのようなテーマのものが多いですね。マトリックスやシュタインズゲート、そのままずばりのタイムマシーンという映画まで!この辺りの作品に触れていくとGetBackersの面白さは増すかと思います。

特にこの11巻まで続いた『無限城"IL"奪還作戦!』はGetBackersがそれらのテーマである某科学分野の話であることをハッキリと分かりやすく描いてくれています。

GetBackersという全体のテーマが掴めてくる話で面白かったです。

閑話休題のストーリーにみえて大○争に繋がる一族の話だったりする『SHIDO&MADOKA』

そして...無限城の半仮想現実の影響が無限城の外側にまで...?
謎の飴玉をくれる少女が登場する『女神の"腕"を奪り返せ!』がスタートします。

未来のシナリオが存在している。
そのシナリオをみてしまったMAKUBEXは、ある意味ではシュタインズゲートの岡部のようですね。

あのゲームおよびアニメにおいてはタイムマシンが主軸です。
たとえ時間軸を移動することができてやり直したとしても、すでに未来=結果は決まっていて必ずそこに収束してしまうという設定があります。

この「未来への流れには逆らえないという虚しさ」と「それを乗り越えたシナリオさえもすでに決定している」という哀しさを思うとMAKUBEXの心情はより臨場感を持って理解することができるかも知れません。

GetBackersのふたりがこの作品においてある意味では不確定要素となり、特異点なのでしょう。GetBackersのふたりは今回のストーリーにおいてはMAKUBEXがみたシナリオを覆してみせます。

しかし...果たしてほんとうにシナリオを脱することができたのでしょうか?

無限城の下層階にいる人間たちはおなじく無限城の最上階バビロン・シティによってすべてを支配されているという。まるで運命のシナリオのように起こることのすべてを。人の生き死にさえもバビロン・シティの掌の上だとすればそれは果たして"生きている"と言えるのか?

そこでMAKUBEXの目的が「生かされているわけではなく、自らの意思で生きているのだという証明をする」ということが明確になります。

しかしもしそれができなければ、バビロン・シティすなわち神の最終手段リセットを○爆によって自らの手で成そうとしている危険思想を持っていることも。

神にケンカをふっかけた天才少年MAKUBEXと奪還屋一行の苛烈な争いはまだまだ続きます。

某科学分野を格闘マンガとして落とし込んだ作品かも知れない...ということを匂わせます。1999年公開の映画『マトリックス』を彷彿とさせ、それをもっと厨二にした世界観を描いているんだなということがちょっとずつわかってきます。GetBackersも1999年から発表されているので量子力学をはじめとした某科学分野が一般層にも流行っていたのかも知れませんね。そう考えるととても楽しいマンガ作品です。

そして今回のストーリーもいよいよ大詰め...でしょうか?
ラストバトルが展開されていきます。
厨二バトルが好きな人はとても楽しめるバトルが続きます。