【スパイラル&電動吸引耳かき・お昼寝】蓄音レヱル ～なこ～【CV.島袋美由利】

宮嵜県――東アジアへの貿易ターミナルである細嶋港を擁し、シロチョウザメの完全養殖に国内で初めて成功し、日ノ本最大のキャビア産地へと飛躍した、隠れた最先端技術の集積地。
そんな宮嵜県内を貫く日楠鉄道のレイルロオドにして、最先端技術を誰よりも愛する「なこ」が、彼女のマスターであるあなたとともに訪れたのは、しかし、むき出しの自然そのものである、野生馬たちの生息地である、都井岬でした。

慣れない自然に、そのコントロールの不能さに。そうであるのにひとなつっこくも思える野生馬たちとのふれあいに。困惑し、動けなくなり、けれどもじょじょに、そうした時間の楽しさを、野生馬たちのいななきや草を食む音に耳を傾けることにより、理解し、堪能できるようになります。

けれど潔癖症でもあるなこは、野生馬との接触後にはもちろん、徹底した手指洗浄と、その上さらにピーリングまでを施して、あなたを衛生面からも守ってくれます。

そこからはじまる、耳かき、添い寝の癒やしの時間……
最先端技術を誰よりも愛し、信奉し。その信奉と同じくらいに強く強くあなたを信頼するなことの、飾らない喜びに満ち満ちたひとときを――どうぞごゆるりと、リラックスしてご堪能いただけましたら、とても幸いに存じます。

「……マスターのレイルロオドであることは、なこの大きな、とても大きな誇りで同時に、喜びです」

「だからこそ、マスターには決して無理をしてほしくないんです。マスターが元気で、楽しげでいてくださることが……そんなマスターをなこなりにお支えすることが、なこには、とても楽しくて……かけがえのない時間なんです」

『技術は全てを革新する』その揺るがぬ信念を胸に、無煙化――言い換えてしまえば、旧式の蒸気機関車とそのレイルロオドたちを線路上から引退させていくこと――に邁進し続けてきた、DD51 75専用レイルロオドであるなこ。

そんななこを、マスターであるあなたが連れ出したのは、先端技術の対局にあるような存在……野生馬たちの生息地でした。

まったく制御できない野生馬たちにとまどいつつも、彼らの邪魔をしないよう、じっと観察をつづけるなこ。

やがて訪れる接触の時間が、仔馬に鼻先をこすりつけられることで生じたほんのわずかなぬくもりが、なこのどこかに、小さな変化を生じさせます。

とはいえ、根底は変化しません。
「野生馬との接触=汚染リスクが生じた」との懸念を解消するため、なこはあなたの手指を徹底洗浄し、あまつさえジェルによるピーリングまでほどこしてくれます。

ピーリングのあとはローションをつかってしっかり保湿。
そこから続く耳かきは、なこの愛する最先端技術の決勝である、シリコンスパイラル耳かきと、電気式真空吸引イヤークリーナーとを駆使した、機械音さえ響くものです。

けれども、それだけでは、少しさみしい。なにかがたりない。

自分の中に生じた新しい感覚にとまどいつつも、常にあなたに忠実によりそいつづけるなこに、どうか気づきを、そのヒントをあたえてあげてください。

なこをやわらかに導いてあげるそのひとときは――きっとあなたのこころもやわらげ、こころとからだへの極上の癒やしを、堪能させてくれることでしょう。