Chikuon Rail Suika (CV: Ayaka Igasaki)

TVアニメ「レヱル・ロマネスク」連動音声作品
https://railromanesque.jp/

第9弾は「伊ヶ崎綾香」さん演じる、西瓜!

大廃線により鉄路のほとんどが失われてしまった国――日ノ本。
それでも各地に、大廃線に抗い続ける鉄道事業者はぽつぽつと点在している。
そうした鉄道各社・各路線の沿線の魅力を、音という切り口から紹介しようという企画、「蓄音レヱル」が、とある大新聞社の主催によって立ち上げられた。

音を探し出して紹介する大役を担うことになるのは、普段はその路線を走る列車の運転制御をサポートしている人形/人形型のモジュール、“レイルロオド”たち。

レイルロオド・サミットを終えた仲国国鉄のレイルロオド、西瓜は、“先生”と呼ぶ彼女のマスターとともに、かつて大変に世話になったレイルロオド、アルジェ・マイネドライの暮らす、千刃県は釣子市を訪れます。

が、アルジェは整備が長引いてしまっているとのことで、不在。
同じくアルジェの不在に困り果てていた「蓄音レヱル」の担当者と偶然出会った西瓜は、アルジェにかわり、釣子電鉄沿線の音探しを依頼され、「それがアルジェへの恩返しになるのなら」と快諾します。

中野町駅車庫の整備とスプレー塗装の音。ゆっくりと走る釣電の電車の走行音。君ガ浜海岸の砂の音。
水平線の見える丘展望展望台で聞く、ただただ風とセミだけの──まさに、日ノ本の夏の音。

猛暑の中を音探しする疲れもしっかり、足湯と西瓜の研究しつくした耳掻きとカッサマッサージとが癒やしてくれることでしょう。理知的で、一見クールで、けれど貴方といるときは、ふわり柔らかな少女の顔を覗かせる──そんな西瓜との真夏の音探しのひとときを、どうぞご堪能いただけますと幸いです。

『蓄音レヱル』では、環境音の現地フィールドレコーディングにこだわり、
よく録れた音を最大限活かす形――いわば"音先”――でのシナリオ・作品制作を行っております。

■録音地
今作の録音地は銚子電鉄沿線。仲ノ町駅～犬吠駅および犬吠駅周辺の一帯となります。
仲之町車庫での録音は銚子電鉄様のご快諾をいただき、車体の消毒作業中というレアな音を録音することができました。
時事ネタ要素は世界観とそぐわないため同じくコンプレッサーを使う「塗装工事中」と劇中では翻案しておりますが、ぜひ生の音をご堪能いただけますと幸いです。

■耳かき
今作における耳かきはなんと!　西瓜役の声優、伊ヶ崎綾香さんに、KU100+伊ヶ崎さんご持参の耳かき、梵天を使ってのライブ録音を、特別にいただくことができました。
同じく伊ヶ崎さんにお演じいただけました「あやかし郷愁譚　お紺」という作品が初ASMR作品であった我々にとって、伊ヶ崎さんは『ASMRの師匠』ともいうべき存在です。
その伊ヶ崎さんに今作では改めて、バイノーラルマイクの使い方、声・息のお芝居と効果音とのマッチングについてなど、極めて多くを学ばせていただけた収録であったかとも感じております。
まさしく至芸ともいうべき伊ヶ崎さんのライブ耳かきの実在感を、どうぞそのお耳で幾度となくご堪能いただけましたらと願います。


■ASMR　
ASMR的にも最大のお楽しみどころは、上記、伊ヶ崎綾香さんにライブでいただきました耳かき一連であることは確定的であるかと存じます。
その上で別のASMR的な楽しみどころを強いてひとつあげるなら、銚子電鉄列車内の走行音――ということになるかと思います。
銚子電鉄様の許諾をいただき録音をした、営業列車内でありながら極めてノイズ少なく収録されたその響きと臨場感とも、どうぞお楽しみください。


――全ての音に関しまして、フィールドレコーディングとフォーリーサウンドを組み合わせ、より自然で快適にお楽しみいただけるよう工夫を凝らしておりますので、ぜひお耳を傾けてみてください。