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Recensioner för 鈴の緒を引けば

    • タイトルにはこう書きましたが、実際には魅力的な作品が多すぎて1つには絞れないでしょう。
      ですがこのシリーズは間違いなく私が真っ先に候補に挙げるだろう作品です。

      彼女が人ならざる者であることは(一応)隠しているのですが、言葉の端々から長い年月を生きているだろうこと、そして最近「人」と会う機会が少ないということが伺えます。
      そんな彼女が不慣れな綿棒を使いながら耳掃除をしてくれたり、2、3回目に再会できた時に照れ隠し交じりに嬉しそうにしてくれる姿が目に浮かぶようで最高に可愛いのです。
      タイトルにもある鈴もいい味を出していて、彼女が歩いているとき以外にも心地いい音を鳴らしてくれて、その音がまた彼女の姿を想像するのに一役買ってくれるのです。
      歩いている仕草・ものを食べている時の様子・膝枕してくれている時ののぞき込んできてくれている姿、そんな一挙手一投足が目に見えるようでより身近な存在に感じられます。

      そんな彼女の存在に仕事がうまくいかなかった時や将来の不安を感じた時、漠然と気力がなくなった時に何度もこの作品を聞いて、何度も心のよりどころとさせてもらえました。
      本作を制作していたとみみ庵さんは2年ほど前に活動を終了してしまいましたが、今でも音声という形式で何度も癒してもらっています。
      本作に限った話ではありませんがあの時支えてくれたのと同じ声で、変わらない仕草でいつまでもそこにいてくれている、こんなに嬉しいことはありません。
      ただの音と侮ることなかれ。音声作品は十分に人の心の支えとなりえるのだと教えてくれる素晴らしい作品でした。
      今作以外のとみみ庵さんの作品ももちろんですが、他にもたくさん魅力的な作品が日進月歩出てきているので是非色々と聞いてみてください。
      で、何を聞けばいいかわからなければその第一歩に、この可愛い狐巫女に癒されてみてはいかがでしょうか?

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