雪を貯える氷室の戸を早く開けた私に氷室の主が『解けた代はお前が埋めよ』と雪の褥へ抱き下ろし、次の雪が降る頃には夜ごと注がれて孕んでいた話・一話〜

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雪を貯える氷室の戸を早く開けた私に氷室の主が『解けた代はお前が埋めよ』と雪の褥へ抱き下ろし、次の雪が降る頃には夜ごと注がれて孕んでいた話・一話〜 [クリボーー]
サークル名 クリボーー
販売日 2026年10月07日 0時
作者 宇津木 しずり
年齢指定
R18
作品形式
ファイル形式
PDF
その他
乙女向けAI一部利用
ページ数 134
ジャンル
ファイル容量
952.58KB

作品内容

序

天井から落ちる滴りが、朝に聞いたよりも短い間で続いていた。氷室の口を早く開けた三日のあいだに、貯えた雪は一夏ぶん減っている。籾殻を掻きのけた手が、雪の下で人の肩のかたちに当たった。

あらまし

山あいの里には、冬の雪を夏まで貯える氷室がひと棟だけある。熊倉ゆら(25歳)は病んだ父の代わりにその室を預かり、里と町の注文に応じて雪を切り出している。急ぎの客に押されて戸を早く開け、三日のあいだ閉めきれずにいたせいで、貯えた雪は一夏ぶん減っていた。籾殻を掻きのけたゆらの指が、雪の下で人の肩のかたちを掘り当てる。氷室の主と呼ばれてきたものが、貯えを失って雪の底に横たわっていた。神は詫びを求めず、代の払い方を二つ並べる。隣の郷の室から雪を買い受けて配り直すか、この身で埋め直すか。室の戸に錠はなく、朝になれば自分は雪の底へ退くとも先に言った。戸を開けたのは自分の手で、夏の献氷を待つのは里と町の全部だった。ゆらは後のほうを選び、籾殻を掻き寄せて自分の息で雪を締めにかかる。暗い室では互いの白い息だけが見え、吸う息と吐く息の順が合ったとき、雪は初めて手の下で締まった。前の代の者が藁束に挟んで残していた覚書に、この神の名が書かれている。雪代。ゆらが声に出して呼び、名がはじめて効いた。溶けたものは戻らぬと知るその神は、戻らぬものを貯めることしか知らない。雪の褥に敷いた背へ、夜ごと注ぎ足していく。沢の水音が大きくなり、山の残雪の形が崩れ、白い息が見えなくなる頃、雪の嵩は腰から膝へ下がっていた。次の雪が降る頃には、ゆらは孕んでいる。〈第一話〉

人と、人ならざるもの

■熊倉 ゆら(くまくら ゆら/視点人物)――25歳。氷室を預かる家の娘で、病んだ父の代わりに室を任されている。急かされると断れず、その尻尾は自分で始末する。一人称『わたし』。
■雪代(ゆきしろ/攻)――里で長く氷室の主と呼ばれてきた神。人の姿では肩の厚い背の高い男で、肌は雪に触れた手のように冷たく、髪にだけ籾殻が絡んでいる。溶けたものは二度と戻らぬと知っているため、貯えることしか知らない。
(この話にあらわれる人も神も、みな十八の齢を過ぎています)

読みどころ

・暗い室では白い息だけが見えるという一点だけで頂点を書く。吸う息と吐く息の順が入れ替わり、二つの白が重なって消えるところまで/・代の払い方を神が先に二つ並べ、選んだのは彼女の口だという設計。室の戸に錠はなく、朝ごとに神のほうが雪の底へ退く/・名を明かすのは神ではなく、前の代の者が藁束に挟んで残した覚書。彼女が声に出して呼んではじめて名が効く/・滴りの間隔、籾殻の湿り、残雪の形、雪の嵩――十六章それぞれに別の指標を置いて夏へ向かう

体裁

和風あやかし・人外つがいTL/ヒロイン一人称/本文 約3.9〜4.2万字(全16章)/体験版で第1章〜第3章(約8,365字)が読めます/挿絵なし・縦組みPDF/本作は連作の第一話です。
・ジャンル: 人外/つがい/執着攻め/耳舐め/連続絶頂/中出し/孕ませ・妊娠/溺愛
・横書きPDF・全134ページ

断り書き

・本作はR18(成人向け)作品です。18歳未満の方のご購入・閲覧はご遠慮ください。

・本作のサムネイルは、生成AIを使用して制作したものに
 一部手作業の調整を加えています。

・登場人物・団体・場所はすべて架空のものであり、
 実在のいかなる人物・団体・場所とも関係ありません。

・本作は氷室・雪室の習俗に材を取った和風ファンタジーのフィクションであり、現実のいかなる信仰・風習・強要も肯定するものではありません。登場する人物はすべて成人(18歳以上)で、代の形は本人が選んでいます。

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