三日の留守で竈の火を絶やした私に荒神さまが『火の代はお前が継げ』と灰の褥へ招き、里じゅうの竈に火が回る頃には熾を注ぎ足されて孕んでいた話・一話〜

{{ swiper.realIndex + 1 }} / {{ items.length }}
三日の留守で竈の火を絶やした私に荒神さまが『火の代はお前が継げ』と灰の褥へ招き、里じゅうの竈に火が回る頃には熾を注ぎ足されて孕んでいた話・一話〜 [クリボーー]

作品内容

戸を開けた頬に、来るはずの熱がなかった。三日ぶりの土間はしんと冷えて、竈の口には白い灰だけが盛り上がっている。その灰を掻いた指が、人の胸の厚みに当たった。

あらまし

山あいの里に、絶やしてはならぬ火をひと軒だけ預かる家がある。檜山さと(24歳)は父の名代でその竈を継いだばかりで、里の者は皆この家の熾から火種を貰ってゆく。婚礼の手伝いに三日呼ばれて戻ると、竈は白い灰だけになっていた。その晩、灰を掻いていたさとの指が、灰の下に人の胸の厚みを掘り当てる。荒神さまと呼ばれてきたものが、火を失って灰に横たわっていた。神は詫びを求めず、代の払い方を二つ並べる。よその里から火を貰い受けて配り直すか、この身で継ぐか。土間の戸に閂はなく、朝になれば自分は灰へ退くとも先に言った。留守を頼んだのは自分の口で、火の絶えた竈を待つのは里の全部だった。さとは後のほうを選び、灰へ屈んで自分の息で熾を継ぐ。息が通って熾が赤らんだ夜、『火の代はお前が継げ』と言ったその口が、荒神という呼び名の下にある本当の名を明かした。熾津。さとが呼び返して、名がはじめて効いた。竈の火は熾を残さねば絶える。残すことに執するその神は、灰の褥に敷いた背へ、夜ごと熾を注ぎ足していく。冷えた灰と灼ける肌が入れ替わり、里の竈へは一軒ずつ火が移ってゆく。里じゅうの竈に火が回る頃には、さとは孕んでいた。その朝、板壁ぎわの莚には、掻き寄せたままの灰と、人ひとりぶんの窪みが残っている。〈第一話〉

人と、人ならざるもの

■檜山 さと(ひやま さと/視点人物)――24歳。里の火種を預かる家の娘で、父の名代として竈を継いだばかり。頼まれごとを断れず、その始末は自分で付ける。一人称『わたし』。
■熾津(おきつ/攻)――里で長く荒神さまと呼ばれてきた竈の神。人の姿では肩と胸の厚い大きな男で、肌は灰をかぶって乾き、掌の内にだけ熾が残っている。竈の火は熾を残さねば絶えるものゆえ、何であれ残さずにいられない。
(人も神も、この話にあらわれる者はみな十八の齢を過ぎています)

読みどころ

・背に触れている灰は冷えたまま、腹側だけが灼けるところから始まり、夜ごとその向きが入れ替わっていく温度の書き方。褥は竈から掻き寄せた灰で、指の跡がそのまま残る/・代の払い方を神が先に二つ並べ、選んだのは彼女の口だという設計。土間の戸に閂はなく、朝ごとに神のほうが灰へ退く/・荒神という呼び名の下にある名を、彼女が呼び返して初めて名が効く。里の竈へ一軒ずつ火が渡り、里じゅうに火が回る朝で閉じる十六章

体裁

和風あやかし・人外つがいTL/ヒロイン一人称/本文 約3.9〜4.2万字(全16章)/体験版で第1章〜第3章(約8,145字)が読めます/挿絵なし・縦組みPDF/本作は連作の第一話です。
・ジャンル: 人外/体格差/執着攻め/乳首責め/連続絶頂/中出し/孕ませ・妊娠/溺愛
・横書きPDF・全136ページ

断り書き

・本作はR18(成人向け)作品です。18歳未満の方のご購入・閲覧はご遠慮ください。

・本作のサムネイルは、生成AIを使用して制作したものに
 一部手作業の調整を加えています。

・登場人物・団体・場所はすべて架空のものであり、
 実在のいかなる人物・団体・場所とも関係ありません。

・本作は荒神・竈神の信仰に材を取った和風ファンタジーのフィクションであり、現実のいかなる信仰・風習・強要も肯定するものではありません。登場する人物はすべて成人(18歳以上)で、代の形は本人が選んでいます。

サークル作品一覧

作品をもっと見る

販売作品

この作品を買った人はこんな作品も買っています

最近チェックした作品