晴汰くんお帰りなさい。
初めて恋津田さんの作品を聴いたのが峰岸晴汰くんだったので、個人的にとても思い入れのある作品です。そんな作品の待望の続編、とても心待ちにしておりました。
甘くて優しくて少し不器用で、でもどうしようもなく彼女のことが大好きな晴汰くんがあまりにも愛おしくて気付けばずっと感情を振り回されっぱなしでした。
特に印象的なのは何気ない会話シーンのリアルさです。
ただの会話シーンでも異常なほど没入感があり、言葉と言葉の間の沈黙や、少し笑い混じりになる喋り方、甘えるような声色まで全て現実的で、恋人同士なら実際にありそうな距離感や空気感が本当に自然でした。
中盤の喧嘩パートは晴汰くんに感情移入してしまいつらかったです。お互い好きなのは伝わってくるのに、変なところで2人とも不器用で、気持ちが噛み合わなくて空気がどんどん重くなっていく…。
彼が怒っているというより、傷付いて拗ねて寂しくなっているのが伝わってくる演技が本当に凄くて、聴いているこちらまで胸が締め付けられました。それでも同じベッドで寝てくれたり、完全には離れきれないところに二人の関係性が詰まっていて本当に愛おしかったです。
仲直りのシーンでは、張り詰めていた空気が少しずつ解けていく感じが丁寧に描かれていて、手を繋ぎたいと零す声に一気に感情を持っていかれました。強引ではなく、不安そうに、それでもちゃんと求めてくれるのがずるい。
今作で一番好きなところが、トラック3の「周りからどう見られるとかどうでもいい、俺の愛だけ信じてりゃいいんだ」という台詞。彼のその愛の深さに聴いた瞬間思わず泣いてしまいました。
後半は甘さも熱量も一気に加速して、彼の独占欲や余裕のなさまで全部伝わってきました。ちゃんと男らしくて色気もあるのに、時々可愛くて余裕を失うところも魅力的です。
ただ甘いだけでは終わらない、リアルに彼と恋愛している実感を味わえる作品でした。