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「SNSで見つけたおもちゃ募集に反応したら、抜け出せる保証はない。」 へのレビュー

オススメ! 突きつけられる

2022年02月20日   チャーリーバキバキ さん

このレビューは参考になった x 18人

─俺に、抱かれる覚悟、ほんとにできてるの?

越智さんに、覚悟を試されているような、ビターな作品でした。と同時に、めちゃくちゃエロい(赤面)。

甘くて優しい越智さんは、快感を追求するためだけに現れます。
おもちゃはおもちゃ。大事にされるのは、壊れたら困るから。気持ちいいことが、できなくなるのは、いやだから。
おもちゃって、そういうことでしょ?わかってることだよね?わかってて、来たんでしょ?
めちゃくちゃ、突き放されます。

そして、怖い、冷たい、酷い、と思いながら、しっかりと気持ちよくなる自分に気づいたとき、自分の、剥き出しの欲望を突きつけられるのです。
そんなことはお見通しの越智さんに、「ほらね」と、嘲笑われながら、悲しいと思う余裕もなく快感に引きずり込まれていきます。

プレイは濃厚、キスもたくさん。快感を求め合うだけの逢瀬ゆえに、要求は明け透けで、何かが解放されていく。でも、そこに、精神的な繋がりを期待するような甘さは許されない。
しっかりと、線を引かれ、わきまえろ、と言われ続ける。

こんな人が現実にいたら耐えられない、もう会いたくない、と思ってもおかしくない状況に堕とされていても、越智さんの紡ぐ言葉の中毒性がまた凄まじいのです。
お願いしてもゴムをつけてくれなかった、とても複雑な心境のはずなのに、事後に語られる「次」。
次は、どんなことになるんだろう、聴いてみたい、味わってみたい、と思ってしまう。

この作品の越智さんを、クズとは呼べない。だって、リスナーはおもちゃだから。

とても、オトナな、濃厚なお味でした。
ごちそうさまでした。

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