Liste des critiques de 一陣の光

”東タイラ”先生ならではな、清楚系美人がヒロイン
な、表題作・1号室～8号室を収録した作品集。
印象的な収録作品は、同じ寮に住むことになった清
楚系美人”運天絵梨香”と、そんな彼女に一目ぼれし
た”友利淳之介”が、お互いの気持ちを打ち明け合う
「6号室・スイートエモーション」。
読んでいて感じたのは、最近作は短篇を中心に執筆
している”東タイラ”先生の世界観が堪能できる、中
篇作品な点。同じ寮に住む男女が多数登場しますが、
群集劇のようなスタイルで、ヒロインと主人公がス
トーリーを牽引してゆく流れになっています。
”東タイラ”先生ならではな、清楚系ヒロインの一冊。

インモラルなストーリーと、清楚なヒロインとの
対照的な組み合わせが、独自な世界観を醸し出す、
”佐野タカシ”先生、各話が独立した設定の、初犯
～第七犯・計七本が収録された、短篇集。
印象的な収録作品は、順調に課長へ昇進し、自宅
も購入、妻・幹恵との夫婦仲も極めて良好な主人
公。ある時、上司の不正に巻き込まれて・・・な
「第六犯・犯(けがれ)」。
読んでいて印象的だったのは、清潔感と透明感の
ある、淑女な絵柄に定評のある”佐野タカシ”先生
が、スリリングでインモラルな、ストーリーとの
相反(あいはん)する世界観を、巧みにこなしてい
る点。二律背反な世界観を濃厚に堪能できる一冊。

黒髪ロングで、いつもジャージ姿のメガネっ子大家
さんと、格安家賃に惹かれて入居した男性とのやり
取りを中心に描く、”北条晶”先生の表題作・ROOM
1~ROOM22までを収録した、作品集。
印象的な収録作品は、いわく付きの格安アパートに
住んでいる”片岡准(ジュン)”と、屋根裏に住み着い
ている、大家の”紺野詩子”が、互いに秘技・奥技を
繰り出し合う「ROOM3・大家vs店子」。
読んでいて印象的だったのは、ときおり、101号室
の”藤村さん”が登場するものの、基本的に”片岡准”
と”紺野詩子”が話を牽引している点。
いつもジャージ姿のメガネっ子、が堪能できる一冊。

日常的風景や、学校生活を至って(いたって)普通に
描くことで、メインのヒロイン(?)の存在感が強調
される、”うず”先生の表題作・第1ワン～第26ワン
までが収録された、一巻目。
印象的な収録作品は、”石橋茶子”と、クラスメイト
な”柴(しばい)ぬ子”。寒かった冬の朝、マフラーを
グルグル巻きにしていた”しばい　ぬ子”に・・・な
「第4わん・ごむたいな」。
読んでいて感じたのは、日常風景をリアルに描けば
描くほど、運動能力がいまいちだったり、そのルッ
クスが引き立つ、”しばい　ぬ子”の、設定の妙味。
小ネタを上手く使った流れが、読者を不思議な世界
へいざないます。作中に、気にしたら負け、とつぶ
やく”石橋茶子”に親近感。唯一無二の世界観な一冊。

お久しぶり感というか、ご無沙汰でした感、満載な
原作”ニトロプラス”先生・作画”綿貫ろん”先生の表
題作・第一～八話を収録した、”すーぱーそに子”の
拡張編。
印象的な収録作品は、本人の、あずかり知らないと
ころで身体が、すーぱーになったヒロインが、バン
ド仲間とライブを行う「第八話・それから」。
読んでいて印象的だったのは、ダイナマイトボディ
で現代的なルックスに、古風で、相手のことばかり
考えているヒロイン・”すーぱーそに子”の性格・キ
ャラクターを生かしている、その設定。漫画ならで
は、な設定ですが、”すーぱーそに子”のキャラが存
分に発揮された設定だったと、感じました。
希望・望みが叶い(かない)「ビック」となった一冊。

”みこくのほまれ”先生らしい、ホンワカした作品
内の空気感が印象的な、おまけ4コマコーナーと、
STEP.1～.9の本編を収録した、作品集。
印象的な収録作品は、幼馴染の”秀太くん”を、か
らかおうと、”要ちゃん”の制服を着て”秀太くん”
の前に出る”渉”・・・な「STEP.1みちゃった!」。
読んでいて感じたのは、双子で顔立ちは同じでも、
女の子な”要ちゃん”と、男の子な”渉”を、丁寧に
描き込んでいる点。作画的に厳しい局面があるも
のの、”みこくのほまれ”先生が持っている、作品
内のホンワカした空気感が、上手くカバーしてい
る印象を持ちました。
ドタバタ感が、かえって、いい味出している一冊。

ノリの良さを、強く感じさせるストーリーが、
”浅葱洋(あさぎひろし)”先生の個性なのかな、
と思った、描き下ろし一本を含む、短篇七本
が収められた作品集。
印象的な収録作品は、社会人で、周囲には内
緒にしている爆乳スキな”秀ちゃん”と、神社
が実家で、幼馴染でもある”結(ゆい)”の二人。
”秀ちゃん”が猫の霊に取り憑かれた、と思い
込んだ”結”は、その霊を、巫女として祓おう
と・・・な「オレの可愛いニャン彼女」。
読んでいて感じたのは、小気味よいテンポで
展開してゆくストーリーの、ノリの良さ。掲
載誌(ビタマン)の読者環境を、十分に配慮し
ている印象を強く感じました。
サッパリした描線も印象的な、ノリ良い一冊。

ニーソックスvs黒タイツ、な、”御影石材”先生の
趣味性が前面に出ている印象の、表題作・第9話
から第16話に「清流～こぼれ話」その1からその
5までを収録した、二巻目。
印象的な収録作品は、”美玲”が、目を覚ましたら
何故か、雪菜の家へと拉致られていて・・・・な
第13話「メイド服と黒タイツ」。”美玲”の意思な
どお構いなしに、”雪菜”と彼女のメイドさん達に、
いいようにされている、”美玲”が印象的な、お話
でした。
読んでいて感じたのは、周囲の騒動に巻きこまれ
てゆく、そんな”美玲”の体質。そのことを、彼女
自身も、楽しんでいる様な描かれ方がされていて、
広がってゆく、人とのつながりを、ストーリーに
盛り込んでいました。
”御影石材”先生の趣味性が、いかんなく発揮され
た、ニーソックス・黒タイツてんこ盛りな二巻目。

肉体的・精神的に追い込まれてゆくヒロインを、
抒情的に描写している、”村上門”先生の表題作
一巻目。
両親の記憶さえないヒロイン”マナミ”は、養父
となってくれた男性の為に、自身を磨き、彼に
会うのを心待ちにしていた・・・というストー
リー。
読んでいて感じたのは、今まで育ててくれた温
情と、養父に対する異性愛とで、彼を受け入れ
てゆく”マナミ”を、抒情的に描きあげている点。
ほのかに、インモラルな香りを漂わせながらも、
”マナミ”の感情を繊細、かつ詳細に追った展開
が印象に残りました。少し耽美的な作品でした。

登場人物を、クラスメイトに限定した設定
で、バラエティー豊かなストーリーを紡ぎ
だす、1限目～9限目と、放課後と題された
4コマ&あとがきが収められた、トータル的
な構成の、”みこくのほまれ”先生・作品集。
印象的な収録作品は、いつも、スラックス
を身にまとい、ボクっこ発言しているヒロ
イン”伊集院あかり”は、転校してきた、幼
馴染の”中西力也”が、彼女のことを、男だ
と勘違いしていたことを解く為に・・・な
4限目「確認の仕方」5限目「仲直りの仕方」
の二本。
読んでいて印象的だったのは、登場人物が
モブになったり、主役になったり、と、転
換してゆく、作品内の世界観。一冊を通し、
構成されている豊かさを感じました。登場
するキャラクターのデザインに、巧みさを
感じる”みこくのほまれ”先生の豊饒な一冊。