一陣の光的赏析一览

美食に対する英才教育を受けて、美食原理主義
な発想が染みついたヒロイン。間違えて立ち寄
ったお店で出会ったメニューに心底、酔いしれ
堪能する…”松本明澄”先生、表題作の1軒目～
7軒目までを収録した、第一巻。
印象に残った収録作品は、学生時代から孤高の
一匹狼だったヒロイン”神乃美子”が、自身とは
気質の異なるがゆえに、苦手意識を抱いていた
タイプの”りんごちゃん”と出会い、親しくなる
様子を描いた「3軒目・魚介カルパッチョ」。
”美子”よりも年上な”りんごちゃん”に、驚きを
禁じ得ない、お話でした。
読んでいて感じたのは、したり顔で論評する表
情と、美味しいものを心底、堪能している表情
とのギャップ。美人なヒロインが目を輝かせて
魅せる笑顔は記憶に残る、と思います。
さまざまな人との出会い・関わりを通して、美
食を探究するヒロインを描いた放浪記の一巻目。

出会いはアレでも、形を代えた愛情が少しずつ
狐耳な娘の心を開いてゆく……原作”最上”先生、
作画”筧秀隆”先生の表題作・第1話から第5話に
特別書き下ろし1話を収録した、一巻目。
印象に残った収録作品は、苛酷な状況から心身
ともに壊れていたヒロイン”ヨウコ”を献身的に
支える男性主人公”ジーノ”。時が経ち、健やか
な彼女本来の姿に戻り、発情した”ヨウコ”をみ
た”ジーノ”は我慢できず生娘を奪うことに…な、
第4話「『初めて』と過去」。だらしなく快感
に浸る顔を”ヨウコ”に見られたくないオッサン
なのに気持ちはピュアで少年な”ジーノ”が好印
象な、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、玩具として扱う
と言いながら、女性として大切に扱う”ジーノ”
の姿。そんな彼に恩返ししようと献身的に行動
する”ヨウコ”との、出会いはアレですがラブラ
ブな純愛モノだと、読後に感じました。
ヒロイン”ヨウコ”の、病んでいる姿と健やかな
姿との対比が、鮮烈な印象を残す一巻目。良作。

ふんわりとした穏やかで優しい読み心地に
”秋津貴央”先生の、お人柄がしのばれる…
表題作の11食目～15食目と電子書籍限定
番外編を収録した、三巻目。
印象に残った収録作品は、自宅でも制服で
過ごしている”環”へ二人で買い物に出掛け、
彼女の私服を選んであげることになる”舞”
な、「13食目・お母さんのクレープ」。
読んでいて印象的だったのは、登場人物が
増えて賑やかになった世界観。”環”の生い
立ちが少し語られましたが、そのことを包
み込むように柔らかく接する”舞”をはじめ
とする登場人物が穏やかな読み心地を提供
していて、読み手の側も優しくなれます。
あと、作中に出てくる料理も妙に凝った物
ではなく、ごく、日常的なもので親近感の
わく点も好印象でした。
読後、穏やかな気持ちになれる優しい一冊。

少し前の時代背景を巧みに用いつつも、普遍的
な想いや感情を丁寧に盛り込み、描写してるの
が好印象な”高尾じんぐ”先生、表題作・第1話
～第7話と描き下ろしおまけを収録した、一巻
目。
印象に残った収録作品は、いつもお腹を空かせ
ているクラスメイトで野球部男子な”宮森航太”
からのリクエスト『豚汁』を、作ってあげるこ
とになった”高野真穂”…な、「第4話」。
読んでいて感じたのは、自身の絵柄との親和性
を考慮し、少し前な時代背景を巧みに構成へと
取り込んで、普遍的な作品の世界観を構築して
いる点。週刊少年サンデーや週刊少年マガジン
の全盛期を知る読み手には、郷愁をかきたてら
れる世界観に、それを知らない新たな読み手が
どの様な感想を抱くのか…に関心がむきました。

自身がポニーテールにする姿や”お姉さん”を
ポニーテールにしてあげる仕草を丁寧に描く
”秋津貴央”先生の『ポニーテール愛』溢れる
表題作・6食目～10食目と番外編を収録した、
二巻目。
印象に残った収録作品は、”環”からのリクエ
ストにこたえ、インスタントラーメンを作る
ことになった”舞”。トッピングに悩んで…な、
「10食目・お母さんのラーメン」。
読んでいて感じたのは、”秋津貴央”先生のな
みなみならぬ『ポニーテール愛』。前述した
ように、登場人物がポニーテールする描写が
繊細に描かれていて、好印象でした。話が進
むにつれて、無表情だった”環”が感情豊かに
なってゆくのも見どころな、表題作の二巻目。

過去の記憶から大人びている、と思って
いた”ひなた”の子供っぽい感情にほっこ
り…”桑佳あさ”先生、表題作・第69話～
第77話と特別編を収めた九巻目。
印象に残った収録作品は、同級生”咲夜”
が、隣りの学区へ引っ越すことを知った
”ひなた”。”咲夜”本人が、そのことを話
さない事へわだかまりを感じる”ひなた”
は…な、「第69話」。
読んでいて感じたのは、その行動や思慮
深い気遣いから、大人びていた印象を持
っていた”ひなた”の子供っぽい一面。外
見と内面との同一性にほっこりしました。

お相手の気持ちを大切におもんばかる二人を
丁寧に描く”田村茜”先生の、お人柄を感じさ
せる…表題作・第44話～第49話を収録した
九巻目。
印象に残った収録作品は、”博基”と二人きり
になったことを単純に喜んでいた”信子”。が、
ホテルの一室で、”博基”を『男』として意識
した途端に怖くなる”信子”の、気持の揺らぎ
を繊細に描いた「第45話」。
読んでいて印象的だったのは、”田村茜”先生
の、登場人物を大切にしている、お人柄。作
中の、”信子”の気持ちをおもんばかる”博基”
の姿勢・態度に、”田村茜”先生のお人柄を感
じました。お相手から大切にしてもらってい
る、という実感から、更に、自分もお相手を
大切にしてゆこう、という気持ちを育んでゆ
く二人が、まばゆく見える、表題作の九巻目。

”玉姫なお”先生のお人柄を感じる、最後まで
穏やかな読み心地が楽しめた、表題作・29話
から35話、番外編を収録した、五巻目・完結
巻。
印象に残った収録作品は、”まこと”の卒業と
彼女の母親へ、ご挨拶に行く”山田”を描いた
「35話」。
読んでいて感じたのは、”まこと”の事を大切
にしていた”山田”の姿。そんな”山田”にドン
ドン惹かれ、惚れこんでゆく”まこと”の気持
ちが、よく理解できる構成になっていたのが
印象深かった作品でした。
大団円と呼ぶにふさわしいまとまりの完結巻。

敬語で話すなどの近くて遠い関係が大きく変化
した”田村茜”先生の表題作・第39話～第43話
を収録した、八巻目。
印象に残った収録作品は、第40話と第41話の
間に収録された「特別編」。学部の同級生かつ
女子友な”ふみちゃん”から見た、”信子”の変化
を丁寧に盛り込んだ、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、ヒロインの繊細
な感情の動きを、事細かく、作品へと織り込ん
でいるところ。それゆえに、”信子”の成長が読
み手も共有出来て、ヒロインを応援したくなる
環境を醸成しています。
もう一度、一巻目から読み返したくなる八巻目。

表題作の単行本を購読しましたが続きが気に
なって…な”秋津貴央”先生・表題作の第六話。
読んでいて印象的だったのは、オカン味溢れ
る”五十嵐舞”との出会いを回想する”三家環”
の姿。初めての一人暮らしで、自分の食事を
上手く作れず、心細くなっている”三家環”を
印象的に描いていました。
本表題作が初連載とは思えない、キャラクタ
ーデザインの秀逸さと絵柄の緻密・繊細さが
記憶に残る”秋津貴央”先生、表題作の第六話。