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流石はこのサークル様の作品だなぁというのが聴いた後の率直な感想です。
シナリオとキャラクターがよく考え込まれた、とても丁寧なお話だと思います。
一言でバッドエンドかハッピーエンドかと言い切れないストーリーなのも、きちんとこのお話に向き合って結果、このエンディングが相応しいと判断されたのかなぁと思って聴いておりました。

物語の後半は、内容がなかなか過酷なんですが、それを通してこの2人はどこまでも互いを傷つけあいつつも、一緒にいなければいけないという気持ちが伝わってきます。
個人的に、ストーリーの途中で出てきた「アンドロギュノスの片割れ」という言葉がとても印象的です。アンドロギュノスのように、2人で一つだからこそ、自分の片割れの存在を彼らは理由がなくとも求め合い、一緒に居る選択肢を選ぶのか、と彼の執着心を疑問に思っていた私はとても腑に落ちました。

確実に重いストーリーですが、サークル様がこの作品内で書きたかったものが伝わってくる、そんな力強いストーリーでした。
ARS様の、いつも丁寧に作り込まれた作品が私は好きです。