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「むちえろらぶ」 へのレビュー
2023年09月20日 一陣の光 さん
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ムチムチなカラダと、郷愁を感じさせる牧歌的なキャラ造作とが シナリオとマッチし、独自な世界観を構築している”くろニャン” 先生、”comic ペンギンクラブ”で掲載された短篇・四作品、巻頭 を飾る二本構成・一作品は”comic 失楽天”から、”comic 高”にて 発表された短篇・二作品を収録した、デビュー七年目にして自身 初の単行本。 印象に残った収録作品は、親の都合で片田舎へ引越してきたヒロ イン”花乃”は、近所に住んでる同級生の”楠木晶子”と”大黒智史” に誘われて…な、二本構成の短篇「田舎の遊び」。狂言回し役に 徹している”晶子”、竿役に徹している”智史”、処女からセックス へハマってゆく”花乃”。バランスのよい配役と構成が記憶に残る、 お話でした。 読んでいて印象的だったのは、シナリオとキャラ造作とのマッチ ングの良さ。前述した「田舎の~」や、勢いで告白したら成就し た短篇「流されるのもいいかもしれない?」での、ドタバタ劇な のに粗さを感じさせない展開力に”くろニャン”先生の力量を感じ ました。 執筆環境に翻弄されて、デビュー七年目にして初単行本を上梓な ”くろニャン”先生。最初期作品から最新作までの変遷から苦労人 な作家さんならでは、な、豊潤で濃厚な味わいを感じさせる一冊。
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