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大人向けのミステリー作品といったテーマに惹かれて購入しました。
ボリュームが多いにも関わらず、起承転結がしっかりしていてキャラクターも個性豊かで非常に楽しめました。

端から御曹司の彼が怪しいと疑っていたのですが、気づけば他の登場人物の意味ありげな態度に翻弄されていました。

話が進むにつれだんだんと登場人物の思惑が浮き彫りになってくるのですが、なかでも阿久津 誠を演じる一夜愛さんの豹変ぶりには驚かされました。
平常時の兄貴分での一面と普段隠している一面、薬の作用により壊れた一面での演じ分けに感動しました。
そのため、ラストでの主人公と阿久津さんの救われなさがより悲愴感に満ちているように感じました。

しっかりとしたシナリオやボリューム、そしてメリーバッドエンドを求める方にはおすすめの作品だと思います。