シュプリーム9巻は、これはいよいよ大詰めでしょう。
バンドとしてアルバムをリリースしたこともさることながら、少しずつ彼らの歯車の回転は高速になってきている。
そのことに三人は自覚的で、また大自身にも語り掛けられた言葉があった。
“Wake up.”
予兆のような一巻です。
それにしても、BONUS TRACK で最初に見かけた際はここまでのキーマンとなるとは露にも思いませんでしたよ。(笑)
ガブリエル、見事な去就でしたね。
レコーディングに、ベルリンでのリベンジに、バンドの改名、そしてノーサンプトンでのロックフェスへの参加。
ロックフェス現地での物語をアーニーに委ねる大胆さもさることながら、彼や、あるいはベルリンでのブルーノ。
彼らの熱情がほとばしるような振る舞いは痺れますね。
特にブルーノのシーンは本当に熱かった。
彼がここまで懸けてくれるとは思いもよらず。思わずグッと言葉に詰まるような思いがありました。
その思いに応えるベルリンの DG Corner での大の再演もまた、壮絶で。
その姿は一見すると、失敗したの折のライブ風景にも似ている。
でも、そんな暴走にさえ思えるようなプレイでさえ物にできる、そこまでバンドが成熟したことを証明した一夜だったことでしょうね。
合間に差し込まれるように再登場した、21ミュージックの五十貝さんもまた渋かった。
バンドの今を、大の思いを詳らかにしてくれる良いバイプレーヤーでした。
今巻は本当に熱かった。
シュプリームでも屈指の優良巻だったなあと思います。
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