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作品内容
大戦が終わり、敗戦を喫したデーレンダール帝国で、戦地での銃弾により足に障害を抱えた軍人ヘルムート。
没落貴族の彼には戻る家もなく、病院のベッドの上で途方に暮れていた。
そんな彼に、突如皇帝リヒャルト1世より、宮廷へのお召しがかかる。
皇帝リヒャルトは、少年時代にテロに襲われ、家族全員を亡くしていた。
若くして帝位についた彼は、若すぎたからか、事件の影響か、まるで政治に興味を示さない享楽家に成長していた。
一方、ヘルムートが少年時代に死に別れた父親は、かつて皇帝一家の護衛長官の任に就きながら、一家を守れず共に爆死した軍人だった。
陰謀により、家族を亡くした若き皇帝と、その家族を守れず散った男の息子。
戦前と変わらぬ華麗な宮殿にて、ヘルムートは現われたリヒャルトより、密命を受ける。
「お前は私になれ」
「通常は私に仕え、常に私のそばに侍り、有事の際には私の身代わりとして死ね」
家の名誉を取り戻すため。任務を果たせなかった父の無念を晴らすために、勇んで拝命するヘルムートに、リヒャルトはもうひとつの命を突きつける。
「皇帝リヒャルトの愛妾として、常に我がそばに侍るがよい」と。
ふたつの大戦の狭間で、帝国皇帝とその愛妾として生きることになった傷痍軍人の物語です。
54ページの作品です。