正直に言います。この作品、読み終わってほしくなさすぎて何度も残りページを確認しました。こんな気持ちになるBLに出会えたのは本当に久しぶりです。
教会で産まれ、「いい子」として振る舞う一方、周囲の期待やイメージとのギャップに苦しんでいる姿が印象的でした。本来なら幼なじみの方こそ天使に選ばれるべき存在だと思っていたのに、自分だけが先に選ばれてしまう…その始まりから、胸がざわつきっぱなしでした。
叱られたいという欲求を抱えながらも、そんな思いは天使にふさわしくないと葛藤するサナキの姿には、見ているこちらまでどぎまぎさせられました。
事件をきっかけに幼なじみが島を追放され、精神を病んでいくサナキの、なんと不幸そうで美しいこと…
表情の描写には本当に脱帽で、何度も鳥肌が立ちました。
天使と仲違いした後も、お互いを思って距離を保ち続ける描写には愛しかなくて最高でした。
素直になれ!2人とも!あと、髪を下ろしたサナキさん、美人すぎませんか?天使様に憧れて伸ばしたとかだったら萌え死にます!
前作につながる流れも最高で、天使の前ではっきり物を言えるサナキさんが本当に男前。島で長くリーダー役を務めてきた人間。信念の強さが伝わってきました。
教会ではようやくお互いの本心を打ち明けられ感無量。無表情に見える天使様の中に優しさと愛情が確かにあることが、表情や仕草から伝わってきます。
そしてラスト、10年越しに想いが交わるあの瞬間。天使の部屋での描写は、ここに辿り着くまでのすべてが報われるようで、感情が一気に溢れました。サナキの思いを尊重して我慢し続けてきた天使様、フラストレーション溜まってたのも含め最高!口数が少ない分、ひとつひとつの言葉に込められた愛情が重くて、心臓を握りつぶされるかと思いました。
こんなにも深く感情を揺さぶられる作品を描いてくださって、本当にありがとうございます。
時間をかけた関係性が好きな方、必読!