作品内容
閉ざされた全寮制の男子高校の中で、その少年は自らの体を売っていた。
艶やかな黒髪と漆黒の瞳、ピンク色の唇、白く艶めかしい肢体……。誰もが目を奪われる己の美貌が男を狂わせると知った日から、少年は体をゆだねることで生きてきた。
両親に見捨てられた貧しい境遇の中で、残酷な運命に翻弄される美貌の少年、西條ざくろ。
たった一人の妹を心の拠り所に、ざくろは淫をひさぐ毎日のなかで、いつしか表情を凍らせ、心を閉ざし、感情の欠落した少年に育っていた。
愛を知らない少年は、ある日、自らの運命と出会う――。