一陣の光さんのレビュー一覧

少し癖のあるヒロインを柔らかく描く”消火器”
先生の短篇。
男性主人公”前田和真”は、家庭教師なヒロイン
”小林未緒”と奮闘の末、無事合格。告白をして
彼氏・彼女な関係に・・・な、ストーリー。
読んでいて感じたのは、”消火器”先生の生み出
すヒロインの、個性的な性格。本作のヒロイン
”未緒”は、付き合い始めると甘えん坊で独占欲
の強いキャラとして描いています。
”消火器”先生の女性の好みがわかる、短篇作品。

脚線美を清潔感たっぷりに描く”吉野ホダカ”先生
の短篇。
先輩達が卒業してしまい、唯一の漫研部員となっ
た”雨野康介”。そこへ新入生なギャル”林藤夏希”
が入部希望であらわれて・・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、ヒロインのキャラ
クターデザインの良さ。清潔感ある扉絵のヒロイ
ンは人目を惹く、破壊力がある、と、感じました。

『ドS』すぎて、あふれる想いを伝えられないヒロインとか、心理的な屈折がすぎて、素直になれないヒロインとか、収録されている各短篇作品の傾向が、本刊・一冊通して統一感を盛り込んでいるのが、何気に凄い。多彩でマンパワー豊富な作家陣を要す、ワニマガジン社だから出来ることだと、改めて感じました。購読後、しばらくして読み返し、新たな発見が必ずみつかる、COMIC快楽天ビーストの最新刊。

NTRな展開の短篇でも、”大沢ういち”先生の
お人柄ゆえか、重くならない読み心地が味わ
える、短篇五作品と前・後編一作品、三話構
成の一作品を収録した、自身初の成人向け単
行本。
印象に残った収録作品は、仕事のできる女性
主任”甘江さん”を上司に持つ”佐伯くん”。彼
に対して、やたらと冷たい態度・対応をする
”甘江”さんには理由があって・・・な、短篇
「絶対不感主任 甘江さん」。”佐伯くん”に
軽く触られただけで逝ってしまう”甘江さん”
が印象的な、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、割とダークな
NTR展開の短篇もありますが、”大沢ういち”
先生のお人柄ゆえか、読後感が際立って良好
な点。個性的なヒロインが記憶に残る、一冊。

郷愁誘う絵柄のヒロインが処女喪失に挑む
”花巻かえる”先生、短篇九作品を収録した、
三巻目。
印象に残った収録作品は、教師で、男性主
人公の”藤原”に想いを寄せる”倉田千夏”が
・・・な、短篇「ヴァージンキラー」。
読んでいて感じたのは、何気に高い、ヒロ
インの処女率。清楚で、処女なヒロインが
処女喪失してゆく姿が、郷愁誘う絵柄と相
まってベストマッチだな、と、感じました。

伝わらない想いと葛藤する主人公たちが
丁寧に描かれた”花巻かえる”先生、短篇
九作品が収められた、二巻目。
印象に残った収録作品は、会社の上司と
結婚することが決まった”初姉”。挨拶に
来た彼女に、今まで、隠し持っていた想
いを爆発させる”けいちゃん”・・・・な、
短篇「ラストドライブ」。
読んでいて印象的だったのは、伝えられ
ない想いから、童貞をこじらせていた男
性主人公が、童貞喪失する過程を丁寧に
描いている点。
郷愁誘う絵柄が、更に引き立てる二巻目。

郷愁誘う絵柄と、童貞が大好物なヒロイン
が織りなす恋愛模様・・・な”花巻かえる”
先生、短篇十作品が収められた、表題作の
一巻目。
印象に残った収録作品は、サラリーマンで
童貞な男性主人公。電車通勤の車中で甘い
匂いなオンナの体臭と体温に勃起が収まら
ない・・・・な、短篇「快速 満姦全席」。
読んでいて感じたのは、童貞が大好物なヒ
ロインたち。
絵柄との、二律背反さが引き立つ、一巻目。

ハードでインモラルな展開ですが、優しい絵柄
に救われた印象を抱いた”いちにのさんご”先生
の短篇。
幼い頃から実姉”ひとみ”に、恋愛感情を隠し持
っていた実弟”弘行”。彼女に、彼氏ができたこ
とを知った”弘行”は・・・な、ストーリー。
読んでいて感じたのは、ダークなストーリーを、
柔らかく優しい絵柄が読後感を良いものにして
いる点。相思相愛な二人がうらやましい、短篇。

イージーゴーイングにサクサクとカラミへ
導入されるので”来太”先生独自のテンポ感
を感じる、本巻描き下ろしを含む、二本構
成の一作品と短篇八作品を収録した、単行
本。
印象に残った収録作品は、部活の合宿に来
ているヒロイン”合川”。ハードな練習につ
いてゆけず、ひとり抜け出したら・・・な、
短篇「河童と妖狐とじぇーけー」。淫靡な
気持ちにさせる『御香』を使い、”合川”の
カラダを堪能する、学童の姿になっている
”河童”と”妖狐”がうらやましい、お話でし
た。
読んでいて印象的だったのは、設定説明も
そこそこに、カラミへと導入される、テン
ポの良さ。”来太”先生自身が、持っている
その感覚がサクサクと読める、読み心地を
誘っている、と、感じました。軽快な一冊。

エグみの強い状況設定と、互いに想いを
伝え、初体験に進むストーリー展開との、
二律背反さが最大の魅力な”さいこ”先生、
表題作・第十話から最終話(第十三話)と、
スピンオフ「槍杉篇」全三話を収録した、
下巻。
印象に残った収録作品は、全社員が集う
公開の場で、互いの想いを伝え、処女と
童貞を奪い合う”堂珍為男”と”咲野優香”
の初体験を丁寧に描いた、第十三話とな
る「最終話」。
読んでいて印象的だったのは、インモラ
ルな状況設定と、青春全開なストーリー
展開との二律背反さ。表紙を見て、童貞
な主人公と処女のヒロインが登場すると
は思えまい、と感じました。これもまた
”さいこ”先生の戦略だとしたら・・・・。