一陣の光さんのレビュー一覧

おっさんな男性主人公の苦悩を真正面から描く
”ビフィダス”先生、「陽菜ちゃん」シリーズの
二話目。
前話で”陽菜”の処女を奪った、おっさんな男性
主人公。彼女のカラダが忘れられない彼だった
が、その分、苦悩も大きくて・・・な、ストー
リー。
読んでいて印象的だったのは、そんなおっさん
の苦悩も知らず、おっさんとのセックスを受け
入れてゆく”陽菜”の姿。開発されるカラダを丁
寧に描いた、「陽菜ちゃん」シリーズの二話目。

"Hamao"先生が表紙を飾る、”comic快楽天”の2020年6月号。印象に残った掲載作品は、叶わなかった想いが交錯する少し切ない初体験ストーリー・・・”きい”先生、幼なじみとのプラトニックな関係が大きく変わる初体験ストーリー・・・”さくま司”先生、アイドルの時に目指していた上位ランカーにAVアイドルとしてなれた時・・・”こめざわ”先生など、濃厚な味わいの一冊。

ギャルや時事ネタなどを華やかなテイストで扱いつつ
作品の骨格は意外に骨太な”紅村かる”先生、ワニマガ
ジン社刊"comic快楽天ビースト"へ掲載された、二話
構成の一作品と描き下ろし一作品を含む、短篇八作品
を収録した、単行本。
印象に残った収録作品は、生徒指導をしている男性教
師な主人公。その日、担当した女子生徒”朝比奈咲”は、
『およめさん』と進路希望調査に書き込んでいて、そ
れを見た男性主人公は・・・な、短篇「やさビfuture」。
経験豊富な”咲”に撃沈させられる、お話でした。
読んでいて感じたのは、骨太な作品構成。華やかなテ
イストで飾られているので気が付きにくいですが、緻
密で巧みな構成力が盛り込まれているので、読後感に
しっかりと余韻を残しているのが、印象に残りました。

欲望の海へと、はまり込んでゆく男・女を描いた
表題作が記憶に残る”えーすけ”先生、描き下ろし
を追加した一作品を含む、短篇三作品と、三話構
成へ描き下ろしの後日譚を追加した表題作・全四
話を収録した、単行本。
印象に残った収録作品は、互いのカラダを知り尽
くし、ほのかな『情』の様なモノもうまれつつあ
る情景を描いた、表題作の描き下ろし・後日譚な
「DOLLS~After Story~」。
読んでいて印象的だったのは、ねっとりとした欲
望を練り込んだ、カラミの描写力。控えめながら
存在感のある、汁描写が華を添えていました。ヒ
ロインの表情にもその卓越した技量を感じる一冊。

ベテラン作家さんならではの、導入部とカラミへ移行する
滑らかな進行が堪能できる”Noise”先生、本巻・描き下ろ
し一作品と短篇十作品を収めた、自身・通算十冊目、ワニ
マガジン刊としては初の単行本。
印象に残った収録作品は、社畜人生・まっしぐらな男性主
人公。自宅に帰ってくると、見知らぬ女の子が料理を作っ
ていて・・・・な、短篇「マコちゃんはみかけによらない」。
ヒロイン”マコちゃん”のニシシと笑う、その笑顔が記憶に
残る、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、スッキリとした絵柄のコマ
と、計算された導入部。ベテラン作家さんなので、作品全
体の安定感は折り紙付き。安心して、その世界観に浸るこ
とができます。軽やかな読後感が心地良い、高品質な一冊。

ここまでくるともう、自己との戦いという感じがしなく
もない”志乃武丹英”先生、短篇・九作品が収められてい
る”義妹シリーズ”の九冊目。
印象に残った収録作品は、ヒロイン”真織”は、キラキラ
したルックスでイケメン男子生徒から告白されまくりな
のに、ダサくて奥手な処女であることがバレてしまうの
を恐れ、全てお断り。もったいない・・・な、”真織”ち
ゃんシリーズ・全四話。『肝心な人から告白されてない』
待っている女の子”真織”が可愛い、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、あとがき。”義妹”を中心
に据えた単行本が本巻含めて九冊、作品数は97作品を
かぞえ、大台に乗せることが出来るのか・・・と書かれ
ていました。
ここまでくると、自己との戦い、という感じもしなくは
ない”志乃武丹英”先生のシリーズ九冊目な単行本。良作。

印象に残った掲載作品は、ほおっては置けないヒロイン・・・”六角八十助”先生、ウザ可愛い後輩の娘とお淑やかな娘の両方を美味しく戴くには・・・”ます”先生、ばいんばいんなお姉ちゃんに食べられるショタな男子主人公・・・”旅烏”先生、付き合い始めて日の浅い彼女の大胆な彼氏を振り向かせるビデオ撮影・・・”春日野トバリ”先生などなど、早くも次号が待ち遠しい一冊。

作家陣の厚みを毎号、感じさせる”comic快楽天”。なので、”SELECTOIN”も作家陣の個性が火花を散らせています。印象に残った掲載作品は、ヒロインと男子主人公の主従を奪い合うシーソーゲーム・・・”いつつせ”先生、フルカラーが美麗な・・・”もじゃりん”先生、ヒロインのキャラクターデザインが秀逸な・・・”いだ天ふにすけ”先生、流されヒロイン・・・”いづれ”先生などなど、個性派作家陣が濃厚な世界観を披露しています。

素直じゃないヒロインが記憶に残る”羽月ユウト”先生、
短篇十作品を収めた、自身初の単行本。
印象に残った収録作品は、久々に、実家へ帰省した男
性主人公”山口優太”。隣家に住む、幼馴染で妹のよう
に思っていたヒロイン”千夏”の様子が・・・な、短篇
「千夏の気持ち」。”優太”と会えず、寂しかった彼女
が勇気をもって告白し、処女を捧げる健気さが可愛い
お話でした。
読んでいて印象的だったのは、男性主人公をからかっ
たり、素直じゃない姿を見せつつも、実は一途なヒロ
インをインパクトのあるキャラクターデザインで華や
かに描いている点。ほのかに、コミカルなテイストを
盛り込みながら、軽快な読み心地を提供していました。

"田村茜"先生の筆致が凄まじい勢いで上昇している
のを改めて実感する、表題作・第33話から第38話
までを収録した、七巻目。
印象に残った収録作品は、バイト仲間の”入江博基”
とお付き合いを始めたばかりの”ヒロイン”田中信子”
は、”博基”に誘われて学祭へ。校内を見て回るうち、
改めて、ふたりきり、なことに気がついて・・・な、
「第38話」。”信子”と”博基”らしい、ファーストキ
スな、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、巻数を重ねて、その
筆致が飛躍的に向上したこと。特に”信子”の表情は
確実に洗練されてきているのを実感しました。
ゆっくりと、しかし確実に、二人のつながりが前進
している、ほっこりとした読み心地の七巻目。良作。