一陣の光さんのレビュー一覧

母性を感じさせる、ヒロインのキャラクターデザイン
が印象に残る”もじゃりん”先生、ヒロイン”音撫子”さ
んの日常を描いた表題作・「痴漢編」と「合コン編」
に「マッサージ編」の三編を収録した、一巻目。
印象に残った収録作品は、ヒロイン”音撫子”にとって
『その気』など全くないのに、相手のオトコがヤル気
満々になっていて・・・な、「合コン編」。
読んでいて印象的だったのは、母性を感じさせるヒロ
インのキャラクターデザイン。当の本人は、その気な
ど全くないのに、カラミの最中は、相手の男性にあわ
せてキッチリ逝く、など、母性溢れる応対を見せてく
れるのが、本作のポイントなのでは、と、感じました。

カラダは繋がれても、心の奥底までは繋がることの
出来ない関係性を繊細に描いた”えーすけ”先生、五
十六ページな特大ボリームの短篇。
ヒロイン”玲奈”の家庭教師をしている”圭介”。男と
女のコトに疎い彼女に教えているのは・・・な、ス
トーリー。
読んでいて感じたのは、オトコを知って、カラダが
急速に目覚めてゆく”玲奈”に戸惑う”圭介”の心情を
丁寧に描き込んでいる点。男・女の関係が出来ても
真の人間関係は結べない姿を、繊細に描写していま
した。五十六ページの、濃厚な読み心地の短篇作品。

”蒼井ミハル”先生ならでは、な、作品内の空気感が
堪能できる短篇。
コレクションしていた作品のDVDや設定集に、別れ
を告げに河原に来ていた”シズカ”は、日本に来たば
かりな男の子”エミリオ”と出会う・・・な、ストー
リー。
読んでいて印象的だったのは、互いの、心の隙間を
埋め合うかの様にカラダを交える姿。作品内を漂う
繊細な空気感に”蒼井ミハル”先生ならでは、な、独
自性・個性を、感じました。アンニュイな短篇作品。

繊細な描線とスッキリとした絵柄が記憶に残る
”鹿成トクサク”先生の短篇。
城下・一番のからくり師”マクリ”は、”姫さま”
に請われて、彼女の愛用品・張型を造ることに
なるが・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、張型でカラダを
慰めるも男・女の行為には疎い”姫さま”。結局、
”マクリ”のナニで目覚めてしまう”姫さま”を軽
快なテンポから描いていました。ポップな短篇。

本号から2020年、新年入りしている”comic快楽天・ビースト”。何かとこじらせているヒロインが、オトコに押し倒されたり、押し倒したりしています。民話な世界観からの引用が巧みな”山芋とろろ”先生、最近出来た彼氏とのコトで、女子生徒のお悩みを聞いているうちに自らも『ご相伴』に預かる女性養護教員の姿を描いた”平間ひろかず”先生の短篇が印象に残りました。

”comic快楽天”25周年コラボ企画第二弾は、ネーム原案”石川シスケ”先生・作画”きい”先生。特に”きい”先生の新たな一面が垣間見えて良作でした。今号は『セーラー服・祭り』なのか、”オクモト悠太”先生、”いとうえい”先生、”いーむす・アキ”先生、”スミヤ”先生、各作品にセーラー服が登場していて、それぞれの先生による、セーラー服への思い入れが感じられて記憶に残りました。

『はじらい』過多なヒロインが可愛い”ぺい”先生、
短篇十作品を収録した、単行本。
印象に残った収録作品は、失敗も多いけど可愛い、
水泳部マネージャーなヒロイン”雨宮さん”。巨乳
な彼女のカラダをウワサしあってる男子部員達の
中で”片倉部長”だけは優しい対応なので・・・な、
短篇「はみでるキモチ」。水泳部員なのに泳げな
い”雨宮さん”へ、泳ぎを教えているうちに、彼女
の処女を戴く”片倉部長”がうらやましい、お話で
した。
読んでいて印象的だったのは『はじらい』過多な
ヒロイン。前述した「はみでる～」の”雨宮さん”
や、短篇「Moi!」のヒロイン”アイラちゃん”とか
は、恥じらいながらも積極的に求めてくる、愛ら
しさが巧みに描きこまれていて、きっと読み手の
記憶に残ると思います。キャラクターデザインの
可愛らしさも好印象な”ぺい”先生の作品集。良作。

コミカルなテイストなので、気が付きにくいですが
互いのことが気になっていた二人の、処女・童貞を
奪い合う、初体験をパワフルに描く”幸田朋弘”先生
短篇十一作品を収録した、自身、約五年ぶりの単行
本。
印象に残った収録作品は、二十回目の告白も、あえ
なく玉砕。恒例となったヤケ自慰をしようと自宅に
帰った”武市章吾”。彼の部屋には、幼なじみのヒロ
イン”芹沢みもり”が寝こけていて・・・・な、短篇
「みもりサイクロン」。『灯台下暗し』な、お話で
した。
読んでいて感じたのは、ラブラブ・和姦でスイート
なシナリオを、コミカルなテイストでポップに仕上
げる”幸田朋弘”先生の独自な世界観。甘さが抑えら
れ、爽やかな読後感となる読み心地が堪能出来まし
た。しっかりとした素描の絵柄も上質な一冊。良作。

男性主人公からは、はかり知れないヒロインの
心の内を丁寧に描きこんでいる”ミカリン”先生、
二話構成の一作品と短篇五作品を収録した、自
身初の単行本。
印象に残った収録作品は、同郷から出て来た幼
馴染で、二人で酒を飲むときは方言で会話する
”優樹”と”真奈美”。なかなか”彼女”が出来ない
”優樹”に”真奈美”の秘めていた想いが・・・な、
短篇「友×恋」。意外にも”優樹”の為に守って
いた処女を捧げる”真奈美”が美しい、お話でし
た。
読んでいて感じたのは、外見からは、はかり知
れない内面を持つ、ヒロインの存在感。男の側
からは思い至らない、複雑な感情を丁寧に描き
込んでいます。また、性器描写には”ミカリン”
先生のこだわりが随所に詰まっていて、独自性
を感じました。確かな読後感がある一冊。良作。

処女で、清潔なカラダを蹂躙、味わい尽くす重厚
な展開が記憶に残る”鈴音れな”先生、短篇七作品
に、一部短篇の後日譚的描き下ろし二篇を追加し
た、自身初の単行本。
印象に残った収録作品は、男性体育教師”大山”は、
教え子なヒロイン”有栖川マリア”の従順な性格を
利用し、彼女の清潔なカラダを味わい尽くし、処
女を奪う・・・な、短篇「少女姦落」。ねちっこ
くカラむ”大山”のパワフルさが印象的な、お話で
した。
読んでいて感じたのは、ヒロインの、天真爛漫な
性格の良さ。それゆえ『乙女征服』という、本巻
タイトルが、輝きを放っていました。重厚な一冊。