村人Ａさんのレビュー一覧

タイトルからは某世紀末なヒャッハーなイベントたくさんのただヤるだけエロものの香りがしますが、すごくハードなストーリーです。
大まかに言うと、よくある「エロモンスターが跋扈する世界での、人類の生き残りをかけた壮大な戦い」のジャンルですね。
強姦魔・陵辱者主人公の無軌道ものでなく、終盤はある種ピカレスクロマンにも近い物を感じ、エンディングに爽快さと感動を覚えました。

RPG部分も中々バランスが取られ、脱衣演出などにも力が入っていますが、それ以上にストーリーRPGとしての完成度が高い。
こういうエロ同人RPGの傾向として、取って付けたご褒美エロを回収しながらお使いするだけのものが多いですが、この作品はシリアスで引き込まれるメインストーリーに実に見事にエロを必然として絡めてくる。勿論ただそこに女性が居るから犯す系のご褒美エロもこの作品には含まれて居ますが。
一本道ながら小イベントの分岐・フラグ管理などの自由度が高く、2週目でも全てのキャラを仲間にしイベント回収することが出来ませんでした。やり応えはその辺のフルプライスのエロゲーを超えます。
また、やり込みなしでもイベントの制覇が出来るように2週目のボーナスがあるのもよいです。通常プレイでは稼ぎきれない資金を必要とするイベントもあったので。
途中敗北することによるバッドエンド分岐が10個以上あるのですが、これらが全てものすごく力が入っており、その中で伏線や設定がぽろっと零れるのもまたいいです。続きがすごく気になる。

流行の絵柄、流行の題材ではないため敬遠する方が多いと思いますが、今年に入って十数本同人18禁RPGをクリアしましたが、これが今のところ今年のピカ一だと個人的に感じました。超オススメです!

この手のゲームでの、この値段相当の価値はあると思う。
ただ、商品の顔であるサムネイル1枚目で堂々と表示しているヒロイン達、この3人についてまさかの2/3に主人公のHシーンなしで戦闘セクハラと敗北H、出産イベントのみだとは思わなかった。
作品説明文での謳い文句を読む限り、男性主人公で性生活を充実させるタイプのゲームだと思い購入を考える方が多いと思う。そのタイプの人にとっては地雷かもしれない。なにせメイン級に見せているヒロインを主人公が相手するシーンが無いのだ。
そしてどう考えても、サブ扱いであるように思われる他のキャラの方がヒロインとして扱われている。売りにしているであろう「口説き」要素があるのはこの4人だけである。作者は決して誇大広告はしていない。サブヒロインを連れて自分専用にしよう、好感度を上げようとしか表記されていないからだ。メインの3人はあくまでモンスターに犯され妊娠出産することがお仕事なのだ。ちなみに主人公は基本フィニッシュが中出しだが主人公の種で孕む女は出て来ない。主人公精子はモンスターの精子よりも弱いようだ。
それでいいむしろそれがいいと思う諸兄だけが購入・プレイされたし。
パーティーメンバーであるメインヒロインズといちゃつくゲームを期待するのならば回避をお勧めする。繰り返すがメインヒロインズは一人以外抱くことはできないぞ。
それはそれとして、人妻のサブヒロインをクソガキ主人公が寝取る部分だけは非常によかったので当方の評価は高くしておきたく思う。

でも、回想登録されるシーンの中の17/18が、パーセンテージにして94%がサブヒロインのものだとは普通思わないよなあ……

あとフィニッシュ近くになると画面の2/5が断面図になる。
断面図フェチの方にはよいが、そうでない方にとってはかなり邪魔なレベルで視界を塞がれるのでそれが気になる方も回避をお勧め。

パワーアップ前のノーマル版の時点で既に自由度とでこのジャンルの同人エロゲとしては破格のフリーRPGでした。それがさらに全てパワーアップ!
戦闘・育成システムはとっつきやすい分そこまで深くはありません。しかしこれはシステムを駆使しなければボスを倒せないようにせず自分のやりたいスタイルで充分全要素達成可能とするためでしょう。
DQ3をガチガチにいこうと思ったら「賢者転職武闘家×3+勇者」とかの無個性パーティになってしまいますよね?そうせず各ヒロインの戦士や魔法使いとしてのキャラを壊さずに勇者+戦士コンビや勇者+僧侶コンビで無理なく最後まで好きな組み合わせのスキルと装備とパーティーで解くというロールプレイ重視の開発原理からこういったものになったのだと思います。事実、装備はその多くが専用立ち絵グラ持ちです。好きなものを好きに使ってください、無理な組み合わせはありませんという作者のサービスと受け取るべきですね。(攻略度合により裸すら可能!周囲の見る目も変わります!)

世界の危機などはなく、腕試しの武者修行といった趣でストーリーは進みます。この点でも自由度の高さが窺える反面、物語に起伏が欲しい人には徹底的に向きませんね。
また、次に何をするかが自由なためにいきなり高難易度の敵を踏むこともあるでしょう。一本道の誘導に載りたい人にはおすすめしません。
が、このゲームは周回を前提に作られているので、そういう持ち越し教キャラでいきなり難関へ挑むことも楽しみの一つとするべきでしょう。


最後に、これだけは言っておかなければなりません。

見ればわかる通り絵が人を選びます。エッチシーンもよくある美少女ゲームのようにポップな女の子が「あぁ～ん♪ いやぁ～ん♪」とかわいく喘ぐものじゃありません。マッシヴなレディが「ふんぐぅう!あぉおおおん!」です。これをヨシとできる人のみお楽しみください。