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2008年11月10日
これまでの主人公が「久遠寺宗治」に対し、今回の主人公は「麻生 綜司」です。「彼の過去の出来事が原因で」という、主人公の生い立ちによる基本的なコンセプトは似ていますが、始まりの設定がこれまでと異なり、登場人物の構成も違っているので、厳密には『コ・コ・ロ』シリーズの別バージョンのノベルとなっています。
これまでのものがシミュレーションに近いものであったのに対し、物語重視のノベルとなっているのでストーリー性が重視されているのが好みの方にはオススメです。これまでのタイプを想像された場合には、肩透かしを食らうかもしれません。しかし。主人公の心理描写が鮮明に描かれてあり、そもそもが主人公が持つバックグラウンドにはドラマ性が高いため、読み応えはあります。
2008年11月10日
心理描写の密度が高そうな内容に思わせる題名ですが、『コ・コ・ロ』というより『気持ち』が表されたもの。
ストーリーではドラマ性が高い前置きになっていますが、性格が変わるシステムが導入されている事からか、少年期の体験がトラウマとなっていることと、狂気に近い行為で次々抱いていくことについての接点はなく、過去の体験と関連している描写とはなっていないものとなっているので、心理描写を観ていく嗜好のある方の場合には、肩透かしを食らってしまうかもしれません。ゲーム性はシミュレーションゲームに近いので、雰囲気に触れてみたい方向きとなっているようです。
「被害者が加害者になる」といったケースは現在では知られている脳神経系の臨床学の一説となっていますが、仮定されているストーリーとの差分をなくして見たい場合には、主人公が残虐になるほど差分はなくなります。
作品中に性虐待を受けた過去のシーンが出てきます。この為、性虐待を受けてPTSDを持ってしまった人が見た場合、フラッシュバックする可能性が高い内容となっているので、これに該当する方は避けられたほうが無難だと思います。
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