一陣の光さんのレビュー一覧

押しの強い男性にカラダを押し広げられ、次第に
気持ち良くなってしまうヒロインをストレートに
描く”フジツナ”先生、短篇十一作品を収めた単行
本。
印象に残った収録作品は、貧乳なカラダに悩んで
いるヒロイン”本田”。胸が大きくなると噂のマッ
サージ店を訪れた”本田”が男性の先生から受けた
施術で、変な気分になってしまい・・・な、短篇
「ヌルヌル・バストアップ大作戦っ!」。最終的
にセックスとなり、その快感が忘れられなくなる
”本田”が、そうなるだろうな、と思える、お話で
した。
読んでいて印象的だったのは、了承も同意もして
いないヒロインが、なし崩し的にセックスを受け
入れ、快感を刻み付けられる、その展開。意図的
なのか、あえて、愛らしいキャラクターデザイン
がヒロインに施されていて、陵辱ともなりかねな
い作品の空気感を巧みに打ち消し、軽快な読み心
地にしていて”フジツナ”先生の技量を感じました。

序盤のミステリー仕立てから方向返還、九人の
ヒロインが、それぞれの男性と処女喪失に至る
までを個別に追う展開となる”あべもりおか”先
生の長篇「強制姦交業体験学習」第一話から第
六話となる最終話を収録した、久方振りの連載
シリーズ・単行本。
印象に残った収録作品は、前々から憧れていて
『おかず』にもしていた、女教師”大内沙穂”の
処女を奪う”高崎秀一”・・・な「第四話」。
読んでいて印象的だったのは、男性経験がなく
処女な九人のヒロインが処女喪失してゆく過程
を、きめ細かく描きこんでいる点。あとがきに
構成に苦労したことを書かれていましたが、ミ
ステリー仕立てで展開していたら、どんな感じ
になっていたのか、に、興味をそそられました。

不勉強だったのですが、隔月刊になった”comic阿吽”の本誌を久々に購読致しました。中でも、複数人の女性キャラを描き分ける”ハチゴ”先生、正統派ヒロインが目を惹いた”稲鳴四季”先生、メインヒロインは眼鏡・標準装備な”ばーるん”先生、コミカルなシナリオながらカラミはハード”幸田朋弘”先生、カラダの関係から始まる純愛”堺はまち”先生・・・と、個性的な作家さんが揃い踏みな一冊でした。

サバサバした、性格のヒロインがまばゆい魅力
を放つ”折口ヒラタ”先生、二本構成の一作品と
短篇八作品を収録した、自身二冊目の単行本。
印象に残った収録作品は、恋愛とか、彼女とか
とは無縁な、男性主人公。幼馴染で、男からは
そこそこ、女からはやたらとモテる、ヒロイン
”塚原七海”とは何でも言い合える間柄・・・な
短篇「レイヤードえモーション」。告白されて
も断り続ける”七海”の、意中の人な男性主人公
に処女を捧げ、挿入直後に射精する彼のキモチ
が理解できる、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、サバサバした性
格のヒロイン達。”折口ヒラタ”先生の、女性の
好みが反映されているのかな、と、いう感想を
持ちました。青春の甘酸っぱさ、を感じる一冊。

登場人物の、きめ細やかな設定の創りこみと
そこから醸し出される、生々しい感情を丁寧
に描く”ミナギリ”先生、二本構成の一作品と
短篇七作品が収められた、自身初の単行本。
印象に残った収録作品は、子役から女優へと
ステップアップを図っているヒロイン”リナ”
と所属事務所・マネージャー”根岸”。一緒に
いる時間の長さから、男・女な仲となった二
人の逢瀬は・・・の、二本構成なシリーズ短
篇「新人女優の育て方」。色んな意味で敏腕
な”根岸”がイイ味出してる、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、登場人物の設
定がキメ細やかな点。そこから派生する、ヒ
ロインのセリフがリアルさと生々しさを産ん
でいて、好印象でした。
カラミに至るまで、が、精密に描かれた一冊。

"comic失楽天”に掲載された、短篇四作品が収め
られた”ばつ”先生のデジタル作品集。
印象に残った収録作品は、最近、彼女にフラれた
ばかりの”佐土原先輩”。彼のことが好きなヒロイ
ン”牧原”は・・・・な、短篇「先輩は私しか!」。
思い切っての告白からファーストキス、処女喪失
と奪ってゆく”佐土原先輩”の、手際の良さが印象
に残る、お話でした。
読んでいて印象的だったのは、うぶな子が、思い
切って告白する、その流れ。ただ、お相手もまた、
うぶだったり、反対に経験豊富だったりはします
が、エネルギッシュなカラミに移行してゆくのは
共通で、熱量高めな描きこみが記憶に残りました。

最近、その単行本を購読して以来、作品を追っている作家さんの短篇が収録されているので購入に至りました。”comic快楽天”や”comic快楽天ビースト”よりも、ダークな色彩の強い”comic失楽天”の面目躍如という感じで、重厚な読後感の短篇が数多く掲載されています。読んでいて感じたのは、作家陣の層の厚さ。様々な個性が、ぶつかり合う一冊。

会社帰りのヒロインが、色んな意味で美味しく
頂く、”悪天候”先生の短篇。
残業で遅くなったヒロイン”篠田瞳”は、幼馴染
で、上京していた”聡”のことを思い出し、彼の
部屋に訪れて・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、”聡”の手料理と
彼のカラダを、美味しく頂く”瞳”の姿。美味し
そうに食べる彼女が記憶に残る、短篇作品です。

『M』気質なヒロインと、それを見抜いている
担当編集者の男性とのセックスで才能とカラダ
が開眼・開花する”ぱんちらステーキ”先生の短
篇。
マンガを描くことが大好きな、ヒロイン”羽坂”。
が、分野はエロ漫画、処女な彼女には表現出来
ないモノが厳然としてあり・・・な、ストーリ
ー。
読んでいて印象的だったのは、女体開眼するコ
トで、産み出される作品の質が向上するのを見
抜いている男性編集者。その有能さが光る短篇。

清楚ながらオトナの色香を放つヒロインを
丁寧に描く”トロ太郎”先生の短篇。
クラス委員長をしているヒロイン”藤原”は、
とある不正が、担任”山路”の知るところと
なり、その弱みをタテに、彼女のカラダを
しゃぶり尽くす”山路”・・・・な、ストー
リー。
読んでいて感じたのは、清潔なヒロインの
カラダを、ねっとりと味わい尽くす、オト
コの姿。オールドスクールな絵柄が、スト
ーリーを盛り立てている、短篇作品でした。