ホトギリスさんのレビュー一覧

PIL の佳作。銃をもった脱獄死刑囚灰田が、学園に潜入。生徒たちを人質に立て籠もる。たまたま教育実習生として立ち合わせてしまったあなたは、この極限状況下で、どう向き合うのだろうか。
単なる監禁陵辱ものにとどまらない、わりと重いテーマをあつかっている。「人は自分のことしか考えていない」「世のなか、金とセックスだけだ」といい張る灰田に対し、反駁して生徒たちの信頼をつなぎとめたほうがよいのか、迎合して刺激しない策に出たほうがよいのか。選択するまえにそれがどういう結果をもたらすのか、考えてみるのもこのゲームの楽しみかただった。

「SUMMER」というだけあり、加算合成を効果的に使った光の表現が各所で使われており、夏の陽射しらしい感じが出ている。
「姉」というだけあり、甘えさせてくれる姉の圭とのいちゃつきに加え、なんでも知っていてお見通しで、弟を堕落させにきたのかと疑うほどの姉の音羽が、積極的に誘惑してくる。姉×2人にかなうべくもない。

性格の異なる双子の少女のめんどうを見るという、むだの一切ない、ストレートな内容だが、ロリっ子とはかくあるべしと、全エロゲブランドに知らしめた、エロゲ界の金字塔。低価格で、しかもロリゲーで、よくぞここまでがんばれたと、心中喝采がやまない。

搾乳ものではあるのだが、チャイナドレスものでもあり、もちろん人妻ものでもある。
わりとあっさりえっちシーンにはいるため、人妻ものの背徳感は薄い。むしろ、誘ってくる人妻といった感じで、年上ものがお好きなかたにお薦め。
美紀さんが、恥らいつつ、母乳を絞ってくださいとお願いしてくるのは、なかなかよかった。

タイトルとなる「センパイのドレイです」は、連作で 4 本。あとは短編数本と、性格の異なる双子の姉妹「Twin・ついん」の連作 3 本。
女性のほうが誘ってくる話が多い。全キャラ巨乳で、着衣の時点でその巨乳っぷりがわかるところはうれしい。

輪姦ものに分類されるのだろうが、主人公かつヒロインの鏡華のほうがもともと深刻な欲求不満状態にあり、むしろ輪姦ウェルカムなため、陵辱しているという感じは皆無。どちらかといえば、集団プレイで女の子の相手を、その他大勢の男どもがやらされているような感じがしっくりする。
彼女は積極的に誘ってくるのだが、そのわりに反応には恥じらいがあるという、ある意味理想的な女の子だ。鏡華の「いやッ、やめて!」という言葉のあとには、(なにをするつもりなのだろう)という期待と愉悦に満ちた独白が続き、しかも独白にも音声がついている。
各種プレイを見るには、アドベンチャーゲームとしてのフラグ立てが必要となるが、これが細かく配置されていて、なかなか遊べるものになっている。ただ、コンプはかなり難しい。
登場キャラはわりといるのだが、音声は鏡華にしかないところがおしかった。男の踏ん張っている顔なんかもきちんと描かれているところは、迫力ある画面だと思う人もいれば、そんなところまでリアルさにこだわらなくてもと思う人もいるかもしれない。
あと、汁描写のリアルさは、ここの売りだけあり、目を見張るものがあった。服に染みついている感じとか。

3D もののなかでは、最高のものだと思う。柔らかそう、汗ばんでいる肌等の質感表現にとどまらず、表情もちゃんと描けており、作者の抜きん出た力量を感じる。
男性が目立たないように描かれているところに好感がもてる。ついでに、男性の音声はない。
BGM がないのだが、なくても気にならない、というかないほうが個人的には好みだ。

お姉さんにセクハラとかオフィスラブとかをするゲーム。お姉さんが目下の人になるというところがポイントで、こういうシテュエーションのものはエロゲでは少数派だ。
古いゲームなので、音質が悪かったり、フルボイスでなかったりするのが残念だったが、解像度は 800x600 だったし、グラフィックも古くささは感じなかった。

姉である深雪との交流を、幼いときから丁寧に描いている。深雪がいかに主人公のことを大切に想っているのか、幼少のころから、毎年毎年刻み込まれる。
民俗伝承をモチーフにした、なじみのあるストーリーをベースにしており、深雪にはつねに、消え入りそうなはかないイメージがついてまわる。彼女を失いたくない。そういう感情にとりつかれるだろう。
「しゅうくんになにかあったら、お姉ちゃん死んじゃうわよ!!」とは本人の言葉だが、あなたの弟想いっぷりの峻烈さに死んじゃいそうなのはこっちです。

カクテル・ソフトの往年の名作のリマスター版。カクテル・ソフトらしいライトな ADV で、一ことでいうと「夏満喫」という内容。
各ヒロイン、いきいきと描かれているが、とくにメインヒロイン格の睦がかわいい。ふだんは清楚可憐な様子だが、じつは嫉妬心が強くて主人公に怒ったりするところは、女の子らしいリアリティがある。浮気をされて怒るその反応は、現実問題として正しいです。