自分は普段はファンタジー世界観ものの作品にしか
触手がなかなか伸びないのですが、
この本は作家さんの宣伝や編集さんの用意した紹介画像を見て
「現実世界ものか…」とは頭をよぎりつつも
気が付いたらポチっておりました。
結論からいえば手に取って正解でした。
えろすの性癖は多種多様なので例を挙げればきりがないですが、
要素やおおまかな話の流れを2要素だけに絞って区分けすると
A:いい子が酷い目にはあわずHappyEnd(純愛系
B:悪い子が酷い目にはあわずHappyEnd(女性優位、サキュバス系
C:悪い子が酷い目にあうBadEnd(メスガキわからせ系
D:いい子が酷い目にあうBadEnd(理不尽系?
このように分けれますが、上記分類でいえば間違いなしのDがこの作品です。
・女の子のかわいい姿ではなく「かわいそうかわいい」姿でしか
得られない栄養素がある
・悪いことしたら(性的な)処罰を受けたりするのは天罰覿面だが
何も悪いことしてないのに、理不尽にひどい目に遭う姿に興奮する
こういった性癖の方には超オススメです。
全編とも素直には終わりません。作者様自身が表紙裏で
「是非いや~な気分で読み終わってください。」と語るように
女の子たちは漫画が終わった後も酷い目に遭い続けるのだろう、
と読み手に思わせてくれます。
どれだけ嫌がっても、助けを求めても救われない。
同じ目に遭う他の子を助けようと身を挺しても報われず、他の子ともども嬲られる。
解放されたと思ったら次のステージへ移行しただけに過ぎない。
同年代の男の子や身勝手な大人ら他の登場人物がどれだけ理不尽でも
肉親だけは最後の砦、さすがに救いの手を差し伸べてくれるだろう、
という期待すらも裏切られる…
語りつくせぬほど最高の一冊です。
個人的には最後のお話「僕たちなかま入り」がBest of Bestでした。
救いなき女の子たちの姿を愛らしいと感じるあなたに、ぜひ。