紅孔雀さんのレビュー一覧
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いちおし作品
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初代PSやSSの時代、家庭用レースゲームには「走り屋もの」が数多くリリースされていましたが、
この作品はそんなあの頃の懐かしさと熱さ、そしてスーパーカー一辺倒の今のレースゲームでは見られなくなった、走り屋御用達のあのマシンたちが待っています。
まず、魅力的なキャラクターとの掛け合いと、様々なコースが待ち受けるストーリー仕立てのアーケードモード。
今作では1.02アップデート以降、難易度の変更が可能になったため、最低難易度である「超絶楽勝」さえ選べば、アクセルとブレーキの操作さえ行えるレベルであれば、誰でも簡単にクリアすることが可能です。
(ただし、難易度を下げるとストーリークリア後のポイントなどにペナルティが存在します)
前作同様、ストイックに最速を目指すチャレンジモードやタイムアタックも勿論健在。新要素のパートナーによる評価やアドバイスも得られるため、より楽しくなりました。
そして今回進化した要素として、自分が推したいのはやはりチューニング&ドレスアップでしょう。
前作から装着可能なパーツは大きく増え、一部車種にはコンプリートタイプのエアロが追加、さらに全車種共通の要素として、ボディの塗装表現の選択や、メーター類のデザイン変更、さらにエンジン換装やタービン交換等が可能なSPチューンが追加されました。
それに加え、一部車種には特定条件を満たさないと増えない隠しパーツが存在するなど、まさに「俺だけの一台」を作る楽しさに満ち溢れています。
レースゲームと言うジャンルが下火になって久しく、この作品のような日本の公道が舞台の作品は絶滅危惧種。もはや商業ですら見られなくなったジャンルを蘇らせてくれたことに感謝です。
レビュアーが選んだジャンル
幸か不幸か(?)
発売から10年近く経った現在においても、この作品とその続編のみがリリースされ、他社からもフォロワーとなる作品が出ていない「3Dカーバトルアドベンチャー」と言うジャンル。
家庭用に目を向ければ似たシステムの作品も存在するのですが、美少女ゲームというくくりではこのシリーズだけでしょう。
このシステムを簡潔に説明すると、3DCGのムービーが流れ、その中で時折表示される選択肢を選ぶことで、バトルの結果が左右すると言ったシンプルなものではありますが、レースゲームが苦手でも楽しめるため、美少女ゲームというジャンルとの相性はそれほど悪くはありません。
この点を除けば作品自体は比較的よくあるものであり、今プレイするとシステム面等で古さを感じることは否めません。
しかし、美少女ゲームの中でも数少ない自動車を題材にした作品であり、なおかつ走り屋もの。しかもレースシーンをテキストと一枚絵ではなく、3DCGのアニメーションで描いたことで、この作品は今でも色褪せない魅力を持った一本となっています。
また、この作品のオリジナル(CD-ROM/DVD-ROM版)はバグが非常に多く、中には起動すらできないほど重篤なものも存在していましたが、DL販売であるこちらは、後に開発された続編(「萌えろダウンヒルナイト2」)で採用された新システムを採用しているため、それらのバグは解消され、バグに怯えることなく快適にプレイすることが可能です。
まるでロータリーエンジン搭載車のような、「唯一無二」である本作品。車好きならプレイして損はありません。