一陣の光さんのレビュー一覧

”ゆきやなぎ”先生の、表題作(全六話)と短編二本
が収録された作品集。
印象的な収録作は、表題作の「あみ子とセンセイ」。
上手いなぁ、と感じるのは、話の運び方。ヒロイン
が主人公を巧みに導いて、作家として”大成”させる
展開は、読み手にある種の爽快感をもたらしていて
読後感の良さを実感させます。憂鬱な気分を吹き飛
ばしてくれる一冊。

主人公君とヒロインの間には、幼い時の忘れられない
思い出があります。作品を読み進んでゆく中で、それ
が終盤に向けて、怒涛の展開へと、読み手を誘います。
又、”宮原歩”先生はヒロインに、端正な顔立ちと、水
着姿であっても、清楚さと清潔感を、絵柄の中に織り
込んだ描写をするので「美しさ」を、ひと際強く感じ
させてくれます。純愛ストーリーが、読後の余韻を深
くする一冊。

真面目で仕事一筋なヒロインと、自身が小学生時代に
クラス担任として出会い、一目ぼれ。以来、ヒロイン
一筋に、恋慕の情を捧げ続ける主人公君との、微笑ま
しい”お付き合い”ストーリー。
年齢の差や、先生と元教え子といった、二人の関係性
からくる点を、ネタにしているので、ほのぼのと展開
してゆきます。主人公君の”好きスキ”が、インパクト
ありすぎて、気が付きにくいですが、ヒロインも何気
に、彼のことが大好きで、行動の端々にそれが感じら
れます。読後、柔らかな気持ちになれる一冊。

ダンナさんが”大好き”すぎて、暴走気味なヒロインを
愛らしいキャラデザインで描く”おりはらさちこ”先生
の長編作品・一冊目。
ダンナさんや会社の同僚、商店街の人たちが、ヒロイ
ンを暖かい眼差しで見守っている感じが、作品全体を
柔らかく包み、ドタバタしているのに、穏やかな展開
に感じさせる、不思議な”読み心地”が味わえました。
ヒロインが、記憶に残る作品です。

”夏目文花”先生の、表題作・全八話と短編1本が
収録された作品集。
”趣味”のネットゲームにハマり、社会生活が営め
なくなりかけた主人公君が、一念発起。美人で綺
麗な「姉」と、彼と同じ”趣味”を持つ「妹」との
出会いを通し、成長してゆく姿を描いています。
猫の目のように、”クルクル”と変化する、女の子
の感情や表情を、多彩に描写、愛らしいキャラク
ターデザインと相まって、魅力的な姉妹に揺れ動
く、主人公君の”キモチ”にリアリティーを与えて
います。

”東タイラ”先生の描く、様々なカタチで魅せる
男・女の出会いが収められた、作品集。
印象的な収録作は、仕事に夢中で、気が付けば
離婚(ひとりみ)して、二年のヒロイン。何かと
相談を持ち掛けてくる、男性が気になりだして
・・・・な「コンシェルジュを抱きしめたい」。
女性キャラの柔らかな表情と、”東タイラ”先生
こだわりの、彼女たちが身に着けている服装や
ランジェリーの、きめ細やかな描写は、本作も
満載。読後感も爽やかな、一冊。

多数、登場する女性キャラクターを緻密・繊細に
描き分け、リアルで巧みなストーリーで描写する
”中島史雄”先生の長編作。
女性が主導権を握る”世界観”を、”中島史雄”先生
ならではの、考察と視点から表現しています。

”おおらかさ”を感じさせる、人間味豊かな男・女の
”すんなり”とはいかない、恋愛模様を描いた、爽や
かさが魅力の”三浦みつる”先生の長編作・三冊目。
主人公君の想い・ヒロインの想いが、”すれ違い”を
生みますが、”絆”が二人を導いてゆきます。安定感
のある筋書きと作画が、大団円を演出する三冊目。

”三浦みつる”先生の描く、爽やかな男・女の恋愛
ストーリー、長編作の二冊目。
切迫した状況の中で、ヒロインに対する”想い”を
本人に告げた、主人公君。彼もまた、ヒロインの
自身に対する”想い”を知り、互いの気持ちの”絆”
を、確認し合います。
丹念に描くことで、リアリティーを感じさせる作
品になっています。

質感の高い背景や人物描写に、コミカルで軽快な
ストーリーを載せた、”三浦みつる”先生の長編作
一冊目。医大付属高校を舞台に、高校生の男・女
が織りなす、学園生活を、丁寧に表現しています。
少し”クセ”のある、主人公君とヒロインが印象的
な作品。