穂積さんのレビュー一覧
レビュアーランキング | 4位 | (役に立った数:1,056件) |
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投稿数ランキング | 142位 | (総レビュー数:259件) |
このシリーズが開始した当初から多少の疑問があったのは確かです。
陸上生活に対応できないタイプの亜人はどうしてるのか?をこの巻では解決してくれます。
水棲亜人用の分校での合宿にページ数の半分近くを割いています。
スキュラやスライムにクラゲなど変わり種ばかりではなくオーソドックスに人魚も登場し本校の生徒達を迎えてくれます。
個人的には人魚の体育教師がお気に入りです。
褐色で威勢良くて豪快な性格がいかにも脳味噌筋肉系の女教師って感じがする一方で、競泳っぽい水着ではなく意外とセクシーな上を着けてて目を奪われてしまいます。
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忙しくて近年のアニメをあまり見れていないのですが、それでも「VITに極振り」や「刀の巫女」や「奇術部の先輩」等々主役級だけでも枚挙に暇が無いほど実力と人気を兼ね備えた若手の声優様だと言うくらいは分かります。
肝心の本作は「逆サイド突いてきやがった」と言うのが率直な印象です。
シリーズと呼んでいいのか定かではありませんが、このサキュバス三姉妹はウブで異性に慣れていない生娘感が濃い作品群です。
長女や次女なんて主人公と少し接近しただけで緊張に声が震えています。
ところが、本作の三女は大胆不敵です。
年下女子の部屋に入って来た彼を冗談とは言え脅迫まがいに挑発したり、添い寝止まりだった姉達を差し置いて風呂に一緒に入ったり、攻めの姿勢が随所にありました。
クールで頭脳派の態度で一歩引いた澄まし顔が演技から感じ取れました。
しかし、これらの大人びた言動は精一杯の背伸びだったと分かり始めた瞬間が最高の可愛さを観測できました。
初めての異性との触れ合いで、内に秘めた想い人との接近で、次第に冷静さの仮面がひび割れて本来の妹っぽい人懐っこさが溢れ出すのです。
この二重構造を作り出したシナリオ・演出の妙には脱帽ですし、クールからデレへの大転換を上手く表現してる声優様の演技力に驚かされました。
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近頃のアニメでは大人っぽいお姉さん役が多い感も有りますが、本作ではまだあどけなさも残る少女のトーンで演じられています。
声優様としては「雛見沢症候群」や「宝輪が武器のカグツチの契約者」を連想しやすいものの、本作の演技プランは個人的には「聖ミアトル女学園の4年月組の女の子」が真っ先に頭に浮かびました。
と言うのも、すごくテンパっています。
男性経験が無いにもかかわらず、活力を得るためにスキンシップをせねばならない状況にパニックに次ぐパニックです。
怒涛のように可愛いです。
また、身の上を悲観する側面が垣間見えていて庇護欲を掻き立てられます。
サキュバスになってしまったとこで「普通の女の子じゃなくなってしまった」と言う、ある種の障がい者のような負い目を抱いていて、主人公視点に対して元から抱いていた恋心の壁になるのではないかと危惧する感情が愛しい少女です。
でも、最大の魅力はやっぱり隠し切れない緊張です。
異性と近づくだけでもドキドキなのに、主人公に癒されて欲しいと願う頑張り屋の面が空回りして、あたふたする身振りが声色から見えるかのようです。
ところが、少し慣れて落ち着きを取り戻すと、彼を癒す母性的な魅力が溢れ出してきました。
尻上がりの良妻賢母力が前半のパニックに比してギャップ萌えを炸裂させていました。
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やはり「女神様の褐色の姉」が真っ先に思い浮かぶ、いや「ハイレグのパイロットスーツが眩しいR-3の大尉殿」も捨てがたい、いえ個人的には「非情の香りと宿命の匂いを身に纏う極秘情報部のエージェント」が深く印象に残っている声優様がまさかDLsiteのバイノーラル音声に降臨するなんて夢にも思いませんでした。
肝心の本作はお姉さんらしい大人っぽさを声色のトーンと深みで表現しています。
一方で、男性経験は皆無と言っても過言ではないほど乏しいらしく、聞きかじった知識を自慢げに披露したり、実戦では恥ずかしがったり、可愛らしさが随所に目立っています。
キャラ設定として崩壊寸前にすら思える「年上の色気」と「若々しいウブさ」と言う矛盾する命題を、声優様の名人芸によって自然な形で見事に成立させてしまっています。
このキャラ難しいですよ絶対。
半ば母性的でもある大人びた包容力が演技の全体から醸し出されているのに、些細なスキンシップでも羞恥心を隠し切れず慌ててしまう、ギャップ萌えが素晴らしく冴えわたっていました。
特に添い寝でテンパった震え声が可愛くて必聴です。
たおやかな年上のお姉さんが小娘みたいにドキドキして震えた情景が目に浮かび萌え狂いました。
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誰かの橋と同じく記憶も曖昧な状態で配達業を営む彼は見たところ序盤装備です。
「フローター」もなく「バイク」もなく降りしきる雨の中をひたすら歩いています。
せめてフード被ってと言いたくなります。
そして、疲れて「プライベートルーム」に帰り着いても残念ながら彼にとっての最重要事項、食がこの世界には不足しています。
ゲーム上の回復機能に優れているとはいえ「あの名前が長い芋虫」では食の楽しみを満足させるには程遠いです。
飲料もビールやエナジードリンクばかりで下戸の彼には厳しそうです。
そんな中に降って湧いた「ピザの配達依頼」に怒るのも納得です。
あの野郎おちょくってやがるのか。いや、絶対おちょくってるな。
ともかく、やっと手に入れた食事にありつく彼の姿は幸せそうです。
接触を嫌う主人公と彼の孤独な食事スタイルもシナジーが高く、意外と上手くやっていけそうな憑依に思えました。
漫画にしろ映画にしろ小説にしろ「不死身をどう倒すのか?」は延々と題材にされる命題です。
この巻ではその宿命と対峙する結果になっています。
しかも、本作の場合ただ不死身なだけではなく騎士として強敵です。
武芸にもそれなりに秀で、殺傷に躊躇が無い狂気を帯びています。
初期の情けない頃とは比べ物にならないほど強くなった主人公ですら苦戦は必至です。
もっとも、武術の種類的にも、心優しい主人公の性格的にも不死身の体は無力化しにくく、相性最悪だったせいもあります。
ともかく、これに対するに数×質の最高戦力をもってするしかありません。
つまりは四天王です。
シリーズを追って来たならご存知の通り本作には四天王と呼ばれる騎士が存在するものの、近年の動乱で離散していました。
1人は裏切って敵方に付き、1人は潜伏し、1人は弑逆の大罪の末に改心し、1人は愚直に不器用に主を守る、それぞれ違った意味で漢らしい生き様を見せてくれていました。
それが結集し、一度は敵と見限った遺恨も忘れて抜群のチームワークを見せる熱さは必見です。
ぶっちゃけtwitterで全編見た事があったのですが(書き下ろしを除く)、気づいたら購入していました。
可愛いんですよ、この幽霊が。
ポルターガイストをしようがスマホの画面に現れようが全く気付かない霊的に鈍感極まる住人に対してブチ切れちらかしジタバタする様子が超可愛いです。
しかも、この男は案外ビビりで、地震や害虫その他の認識できる物に対しては結構派手に恐がるので地縛霊少女としては余計に腹が立ち、プライドが許しません。
いやでも、その負けず嫌いな性格がやっぱり可愛いです。
そして、読み進めると彼女には思いがけない暗い過去があったと分かり、どんな形であれ今こうして感情豊かに笑っていられるのが愛おしくなってしまいます。
躍動感あるアクション作画もさることながら、人間味あふれる表情の作画が上手く、魅力的なキャラクター達を形作っています。
進路について悩んだり、人間転送の概念について議論したり、ウマ娘が競争させられて賭けが盛り上がったり、相変わらず雑多な方面を内包している上に話も高尚なので中々レビュー書くのが難しいです。
全部もう放り投げて1センテンスだけを挙げます。
宇宙菌類お姉さん可愛い。
少なくとも人間体の外見上はクールで知的な眼鏡女子に見えるので一目惚れです。
しかも、中身は機械的プログラムのように堅物で人類を見下した態度が高飛車女子が好きな諸氏にはクリティカルヒットです。
それが意外な苦戦を強いられ、焦った表情がクールな第一印象と裏腹のギャップ萌えでした。
もう、このまま人間社会に堕落したゲーマーに成り果てて欲しいです。
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表紙が何よりも如実に物語っています。
水着回です。
夏真っ盛りです。
発売時期が寒かろうが花粉が飛んでいようが関係ありません。
ビーチで水着の少女達がズラリと並ぶ百花繚乱です。
ただでさえ露出度が高いビキニを剥ぎ取り、おっぱいを揉み、股間と股間をぶつけ合う熱い暑いピストン運動が繰り広げられています。
なお、シリーズを追っている読者なら本作の主人公が奥手で、サキュバス達に終始押されがちなくらいで自分から水着パニックに突入するような男ではないのをご存知のはずです。
でも、大丈夫です。
それこそサキュバスなので誘惑と誘導はお手の物ですし、本作には各女性の固有スキルもあります。
いつもは攻め側のサキュバス少女らが一転して隙を見せ、恥ずかしがりながら快楽に悶える姿は必見です。
しかも、ただビーチで遊ぶだけじゃありません。
水着コンテストまでバッチリ開催されています。
いや、途中から「これ?水着って言っていいのか?ほぼ裸では?」と涎が出るほど、じゃなかった疑問が出るほどの光景にはエロさ爆発でした。
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2021年02月22日
いや、なんだかサンプルだと随分とほのぼのしたシーンがチョイスされていますが、扉絵のあらすじにも書いてある通り、この2巻では守備隊に目を付けられお尋ね者になってしまいます。
緊迫の逃亡劇と混迷の流浪が大部分を占めています。
凶暴な守備隊長の残忍な攻撃もさることながら、闘技大会での危険な乱戦も手に汗握る戦いでした。
そんな中で主人公の芯の強さが象徴的に描かれ、それゆえに暴走気味な危うさも垣間見えました。
でも、その根底にあるのは包容力にも似た優しさであり、文字通り鉄拳で制裁しながらも慈愛に満ちた愛ある拳でした。