一陣の光さんのレビュー一覧

ヒロイン・”真琴”の、逆プロポーズな大団円
を迎える”さんりようこ”先生、表題作・五巻
目(最終巻)。
男性遍歴を積み、人を見る目を養った”真琴”
が、最後に選んだ男性は・・・なストーリー。
”城ノ内”さんに勢い余って、逆プロポーズへ
進む、彼女らしい、お話でした。
読んでいて感じたのは、隠そうとしても、隠
しきれない本音を吐露している、”真琴”の姿。
正直すぎて、荒波にもまれるも、その正直さ
故に、乗り越えてゆく『たくましさ』が作品
を通じて、”さんりようこ”先生が表現したか
ったことなのかな、という、感想を抱きまし
た。
欲望を、真正面から扱った、表題作の最終巻。

人生初の大きな失恋を経験する”真琴”が
記憶に残る、”さんりようこ”先生の表題
作・四巻目。
すったもんだの挙句、”室長(工藤真一)”
から離れる決心をした”真琴”・・・なス
トーリー。
読んでいて感じたのは、俯瞰でみると場
当たり的な行動に見える”真琴”の男性遍
歴。ただ、その瞬間の感情には正直さが
垣間見えるので、快楽第一主義な彼女の
真面目さを強く感じました。
最終的に、どの男性を、”真琴”は選択す
るのか、が、気になる、表題作・四巻目。

会社の人間関係がイコール男性関係ともいえる
ヒロイン”真琴”の男性経験を詳細につづってい
る”さんりようこ”先生、表題作の三巻目。
印象に残った収録作品は、女性経験豊富な、三
十六歳・”室長”の手練れなテクで遂に・・・な
「大きな波が」。
読んでいて感じたのは、”高巳”さんとは離れて、
”岩井”さん、”室長”と、男性遍歴を重ねてゆく
”真琴”の姿。本巻では”真琴”自身が待ち望んで
いたコトを遂に体験します。己が欲望に正直で、
ある意味、真面目な”真琴”が記憶に残る三巻目。

付き合う男性によって、移り変わってゆく
ヒロインの姿がリアルで正直に描写された、
”さんりようこ”先生、表題作の二巻目。
印象に残った収録作品は、変なかんじのそ
の先に・・・な「何かに届きそうな」。
読んでいて感じたのは、男性経験を積んで
目覚めてゆく、自身の身体を、正直に、リ
アルに描き込んでいる点。ヒロイン”真琴”
の彼氏・”高巳”さんも、ひと癖ある男性な
ので、関係が構築できるのか、も、気にな
るところ。
本音を、巧みに描写した、表題作の二巻目。

過去の、生きていた記憶と共に今を生きる
女の子”ひなた”を繊細に描いた”桑佳あさ”
先生、第35話から第43話と特別編を収録
した、表題作・五巻目。
印象に残った収録作品は、図工の時間に粘
土を用いて提出する作品のテーマは『夢』。
”ひなた”は、過去の記憶をたどり・・・な、
第37話「ネンド的ミライ」。
読んでいて感じたのは、過去の生きていた
記憶を大切にしながらも、今、生きている
という事を前向きにとらえている”ひなた”
を感傷的には描いていない点。ここが結構、
重要なポイントで、巻数を重ねている原動
力となっているのでは、と、強く感じまし
た。”ひなた”の生きている『証』な五巻目。

読者投稿のストーリーを”伊東爾子”先生が
漫画化する、短篇五本が収められた、作品
集。
印象に残った収録作品は、OL”沢田由加”。
二十六歳ながら、地味すぎるルックスから
彼氏イナイ歴二十六年。仕事終わりの彼女
を、上司”宮原”部長が食事に誘い・・・な
短篇「デブスの品格」。”沢田由加”の行動
力が、痛快な結末へと導く、読後に爽快感
のある、お話でした。
読んでいて感じたのは、一筋縄ではゆかな
い、レディースコミックの世界観。複雑怪
奇な人間関係の機微を重厚に描写していま
した。
怖いもの見たさが満たされる、濃厚な一冊。

鍛え上げられた腹筋に目を奪われる”活火秀人”
先生、表題作・第十五走～第二十二走を収録し
た三巻目。
印象に残る収録作品は、”すず”部長に苦手意識
がある”美咲”。二人の間にある、わだかまりを
払拭する為に”すず”部長は・・・な、第十八走
「ミルキー・スキンシップ」。
読んでいて感じたのは、ストイックな程、陸上
へのめり込んでいる女子部員達の姿。真摯に向
上心を持っている、その姿に、読んでいて感動
がありました。”活火秀人”先生の、筋肉質で肉
体美溢れる身体が堪能できる、表題作・三巻目。

郷愁誘う、ぬくもり感じるストーリーが良い、
”あきなお”先生、雑誌”ビタマン”へ2017年～
18年にかけて掲載された、短篇八本を収めた、
作品集。
印象に残った収録作品は、子供の頃、飼って
いた愛犬を助けてもらった幼馴染の”順弥”に、
『はたちになったらせっくすしてあげる』と
約束していた”カホル”。美人に成長した彼女
が『相手にしてくれないのでは』と不安を抱
く”順弥”・・・・な、短篇「カホルの約束」。
約束通り、処女を”順弥”に捧げる”カホル”の
人柄が好印象な、お話でした。
読んでいて感じたのは、収録作品の結末は妊
娠して幕を閉じるのですが、それぞれの登場
人物が、とても幸せそうに描き込まれていて、
安心感のある読後感を楽しめたのが印象的で
した。”あきなお”先生は、そんな光景を描き
たかったのかな、という感想を持ちました。
郷愁誘う、絵柄とストーリーが楽しめる一冊。

ふんわりと柔らかな、ファンタジーを得意として
いる”あづま笙子”先生、表題作・Part.1~.23に描
き下ろしのスペシャルを収録した、作品集。
印象に残る収録作品は、植物を育てるのが上手だ
った祖母の影響で、話しかけながら植物を育てる
習慣が身についてしまい、色々な意味で苦労して
いる男性主人公・”雨野佑(あまのゆう)”。勤めて
いるオフィスで、育てていたラベンダーが”サキ”
という女性の姿で、彼の前に・・・な「Part.1」。
読んでいて感じたのは、責任感から”サキ”を受け
入れて、共に生活してゆく”雨野佑”の姿。”サキ”
に、情が移ってゆくところを丁寧に描写していて
好印象でした。ファンタジーな設定が、穏やかな
萌えと癒しの、作品・世界観を育んでいる、一冊。

新規の登場人物・盛りだくさんで世界観が更に
豊かになった印象な”御影石材”先生の、表題作
第17話～第30話と『こぼれ話』三話の計17本
が収録された、三巻目。
印象に残った収録作品は、夏休み。メイドさん
が多数、在籍している”雪菜”の邸宅に”美玲”が、
お泊り。器用な”美玲”は、周りのメイドさんに
溶け込み、メイド業に励む毎日・・・な第19話
「メイドの仕事と黒タイツ」。
読んでいて感じたのは、基本、”美玲”・”雪菜”、
”あーちゃん”・”藍”が、クラスメート・メイド
さん達と、ストーリーを牽引するスタイルが完
全に確立された点。引っ込み思案な性格だった
”美玲”が、”雪菜”や”藍”に育てられ、人間的に
成長してゆく姿が良いです。巻き込まれ型ヒロ
イン”美玲”が人間関係を豊かにさせてゆく一冊。