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サンプルを見れば分かる通り、イラストと文章が半々の割合です。
そのイラストも言うまでもなく女の子がタイツを履き、その脚線美が最大限に際立つ構図を選りすぐっています。
なので、どちらかと言ったらシリアス寄りで、写実的な一枚絵が多いのですが、失礼ながら声を出して笑ってしまいました。
十中八九、42人の変態どものせいです。
サンプルページにも出ている4つの問いに、誠心誠意タイツの良さを言語化している人も居れば、タイツを食品だと勘違いしている人も居るし、真面目に読んでると奇襲を受けます。
もちろん、書いてる内容はちゃんと意味があり、透ける事を由とする人が大多数かと思ったら、透けない事に美を見い出す人も決して少なくはないのが実に興味深く、イラスト集としては様々なデニール値を網羅した結果をもたらしています。
とにかくヤバいです。
「なんだ100ページしかないの?」とか「あんまりタイツ興味ないからなぁ」とか思ったなら大間違いです。
だって、漫画の100ページとは意味が違うのです。
1ページを堪能する時間としては確実に同ページの漫画より長くなります。
何しろ拡大したくなる衝動は避けられないので、「なんで指と指の間から見える向こう側のタイツまで書き込んどんねん」ってツッコみのせいでドンドン惹き込まれます。
また、タイツ愛がゼロの人が見たとしたら、新たな扉が開くこと疑いありません。
いずれ劣らぬ名イラストレーター陣がタイツパワー全開で作り上げた元気玉は恐ろしい威力です。
そして、最終的な結論としては、悔しさが堪えきれませんでした。
たぶん自分この本の実力を100%引き出せていないと思います。
この本が内包するタイツの光沢感、繊維の細かさを表現するにはウチのディスプレイでは荷が重く、もっと上があるはずと確信し、モニター買い換えようと決意するに至りました。
2018年10月23日
独特な世界観ですが、[作品内容]にある数行とサンプルのページで大体の説明は事足りると思います。
ようするに、「血をエネルギー源にする動力」が普及していて、「サイボーグ化」が老若男女問わず当たり前の世の中ってわけです。
なお、教室を映したページに目を凝らせば分かるように、ほとんどの生徒が四肢の一部を義体化しています。
身体にガタがくる年配ならともかく、生まれ持った身体を失っている若年層が多いのは一応もっともらしい理由があり、サイボーグに偏見がなく、同時にサイバーパンク気味に荒廃した舞台背景に真実味を持たせています。
ただ、逆に言うと、どこかで聞いたような、SFだと有りがちな、使い古された感が否めないのも事実です。
しかし、そこは血に特別な意味を持たせることで斬新な差別化が確立されています。
ある者は血を求め、ある者は勝利を欲し、ある者は色を昂ぶらせて激しく奪い合うバトルアクションに繋がっています。
なんて真面目くさった評価をしてみたものの、ハッキリ言って上記は全部忘れて構いません。
肝心なのは「義体化美少女がバトルして中破する」って所です。
制服を着た女の子が袖をまくると、腕が機械なのはドキッとします。
おまけに、その娘がラブコメの波動を漂わせ、主人公が意外な強キャラ感を匂わすので、ほのかな好印象に男心もくすぐられる作品です。
そして、腕が千切れたりもするけど、生身のそれとは違って機械なので、目を背けるほどのグロテスクさではなく、むしろ傷ついた姿が守ってあげたい系ヒロインにも映って可愛いとも言えます。
本シリーズは元来、世界各地ひいては地球規模にスポットが当たっていて、一冊の単子本の中で日本の学校生活から南極の生態まで話が飛ぶことはよくあります。
しかし、それでも同じ主題に2,3話割き、ある程度の決着を付けてから次の主題に移るのが通例ではありました。
もっとも、雑誌では3話同時掲載「合計100ページ」なんて荒業をやってのける超速筆の作者様だからこそ成せる技法でもあります。
ところが、この巻ではことごとく連続性がありません。
いえ、広い目で見れば、前々話でのあの発言がここに繋がっているんだなと読み取れる部分がある一方で、新たにシリーズ内シリーズを形成するほどの完全な地続きは無いと言えます。
言い換えれば、既存する流れの続編が各所に散りばめられている、長編ならではの遊びが存分に発揮されている形です。
例えば、以前から度々存在感を出しつつあった「菌糸類」これが多くの話数でメインの座を飾っています。
今までは得体の知れない不気味だった彼らがある意味で親しみやすく、哀れみすら感じられる親近感を段階的に演出しています。
また、学生生活では頭角を現す後輩女子にスポットが当たり、赤裸々な視点でそれぞれの個性が見られ、相変わらずの心理描写の上手さに感心すると同時に、男性読者に嬉しいサービスも披露してくれました。
注:ここでは、リスナーなら通常放送回は全て音泉で視聴済みだから今さら感想は必要ないと言う前提で、録り下ろし特典(約1時間分)のレビューのみ書きます。
分倍河原さん最高です。
無茶ぶりに次ぐ無茶ぶりにもめげず、無理難題にしか思えない役柄を即興で作り上げてしまう演技力、あるいはアドリブ力には拍手喝采です。
途中から演技じゃなくて本気で、息を切らしてHPゲージの残量わずかを実感させる声はPCの前で応援したくなってしまいました。
さながら一種のスポーツのような疾走感です。
一歩間違えたら、無茶苦茶すぎる演技指定に不条理さを覚え、可哀そうに思ってしまうかもしれません。
それでいて、パーソナリティー2人のにぎやかしが笑いを誘い、それに乗っかる分倍河原さんのバイタリティも相まって、全てが楽しく纏まっています。
最後にはPCの前で声を出して「それ歌っちゃダメなやつだから!」と笑いながらツッコんでいる自分が居ました。
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2018年08月21日
失礼ながら[作品内容]に書いてある商業誌掲載版の方は存じ上げなかったのですが、確かに本作単体でも読める内容です。
ただ、それは本作だけでスッキリと全ての謎が解けると言う意味ではなく、一応の一話完結のていを成しているに留まります。
つまりは登場人物の素性やら怪しげな事件の真相やら、割りとどっさり謎を残したままです(あとがきを読むとヒントが有ります)。
もっとも、シリーズ作品の「引き」としてはよくある事で、不快感の募るモヤモヤと言うよりは続きの気になるワクワクに類する感覚です。
それに、言わぬが花の趣きも含んでいます。
女の子、特に深窓の令嬢を思わせる上品な美女は多少謎めいているくらいで丁度良く、近づきがたい雰囲気と吸い込まれるような好奇心を漂わせ、美貌がより輪をかけて魅力的に映ります。
前の6巻の時点で、もはや人知を超えた遺物だらけの領域に突入していましたが、今巻ではそこで紆余曲折します。
って言うか、どこを向いても見知らぬ者(物)だらけで、安心できない感覚が終始付きまとってきます。
もしかしたら、今踏んでいる床が敵になって襲ってくるかもしれないし、楽しげに話してたつもりの生き物に突然食べられるかもしれない、そんな感じの不安の連続です。
しかし、だからこそ信じていいのかわからなかった彼らが好意的に映った時の高揚感は万の味方を得たような安心でブチ上がりました。
そして、表紙の絵にもほんの少し見切れている新キャラが今後の鍵となる雰囲気をプンプン匂わせてきます。
ダメでしょ原作卿、怪しげなお姉さんを迂闊に登場させるんじゃありません。
また、読者の性癖が歪んじゃうでしょ。
でも、こういうお姉さん凄く好きです。凄く良いです。
流石は原作卿、歪んでるけどわかってる。
しかも、引きが上手い。
探窟家と読者が知りたかった秘密が手の届く所まで来ている実感があり、鳥肌が立ちました。
とにかく続きが気になり過ぎて、時を先に行ける遺物が欲しくなりました。
2018年07月09日
ツンデレとかで本心を隠すのは可愛くはあるものの、読者まで本意がわかりにくくなってしまう欠点は否めません。
しかし、この作品では主人公、つまり夫が清々しいまでに本心をぶつけてきます。
と言っても、大して複雑な感情ではなく、「イチャイチャしたい」もっとストレートな表現だと「ヤりたい」と土下座してまで嫁に懇願する真面目?な男なのです。
当の嫁はその裏表の無さを評価しつつもまだ若い純情乙女なので、流石に下半身方面の欲求を直球勝負で受け止めるだけの覚悟がなく、誤魔化して逃げるのが定番の流れとなっています。
でも、男ならわかるはずです。
すんなり手に入るより焦らされたほうがむしろ燃える(萌える)場合があると。
嫁は悪魔らしからぬ真心豊かな良妻で、彼女も本音では夫の要望に応えたい思っており、ここにこそツンデレが生じるのです。
言うてしまえば、本作は結婚をスタートにしながらも、そこから距離を縮めるラブコメ作品なのです。
個人的に一番の押しキャラ「原口さん」のメイン回が無かったのは残念だったものの、脇役でありながらちゃんとスカートの中を拝ませてくれたので大満足でもあります。
それが証拠に登場人物の豊富さは相変わらずと言っていいです。
主人公姉のゆるふわな友人はボディもふわふわで、接近時に嬉しい弾力を提供してくれます。
同じく姉のヤンキーっぽい友人は男勝りゆえに無防備が過ぎ、女の油断した姿にお得感があります。
小学校の友人の母はむちむち感が目立って太っていると自嘲するものの、実に抱き心地が良さそうなフォルムです。
小学校の体育の女教師は活動的ゆえに汗をかき易く、スポーティーなボディラインが目にまぶしいです。
小学校の美術の女教師は対照的に年相応の緩みが見て取れる一方で、その豊満さは半ば目に毒です。
ただ、この巻で個人的に最も目を惹いたのは名も知れぬ女子校生です。
ボーイッシュゆえに女扱いされない不本意さが短い中にも垣間見える反面、良く似合った制服姿は紛れもなく可愛い女の子で、赤面とちょいパンのコンボは増々可愛いです。