失踪の森【後編】―捜査一課・田所警部の覚醒―

  • 失踪の森【後編】―捜査一課・田所警部の覚醒― [想元ライブラリー]
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失踪の森【後編】―捜査一課・田所警部の覚醒― [想元ライブラリー]
サークル名 想元ライブラリー
販売日 2017年05月24日
年齢指定
作品形式
ファイル形式
PDF
その他
ページ数 110ページ
ジャンル
ファイル容量
1011.98KB

作品内容

孤高の刑事の潜入捜査を描く官能ミステリー後編。山奥の寺で繰り広げられる狂乱と覚醒、そして悟り……。捜索が無事終了したかに見えたとき、驚愕の事実が判明する。

【あらすじ】
上司の一条警視から、失踪した代議士の子息・須藤高志の極秘捜索を命ぜられた警視庁捜査一課に属する孤高の警部・田所雄作。与えられた期間は3週間。九州山系の険しい山道を3日かけて進み、ようやく辿り着いた「男王寺」の別院「奥ノ院」は、住職である玄乗のもと、それぞれに謎めいた訳ありの男たちが集う修行の寺だった。
全身刺青の極道、屈強な元レスラー、2人の若い僧、下働きをする熊のような男など……。
夜毎に繰り広げられる肉欲の狂乱。やがて、雄作自身の心と体も否応なしに解き放たれていく。
ついに見つけ出した高志が告白する、失踪の理由と秘密……。
これで捜査が無事終了したと安堵し下山した雄作を、ある衝撃の事実が待っていた。

<本文から抜粋>
随分久しぶりの熟睡だった。しかし、眠りながらも、神経のある部分は常に鋭敏さを保つというのは、刑事に染み付いた習い性というものであろうか。
深夜、人の動く気配で雄作はぱっと目を開けた。横に寝ていた伸次が布団からすくりと起き上がり、静かに部屋を出ていったのはわかったが、その足取りはどこか不自然なものを感じさせた。
数分後、雄作も起き上がって速やかに後を追う。随所に蝋燭が灯された廊下に出ると、あれこれ探す必要もなく、突き当りの和室の襖をわずかに開けてじっと中を覗いている伸次の背中が見つかった。雄作の気配に気づいた伸次は、少しも動じないどころか指で雄作を呼び寄せる。誘われるまま、並んで和室の中を覗いた雄作は、ハッと思わず息を飲んだ。
薄暗い和室、一本の和蝋燭の強い炎が赤々と照らす寝床の上に、玄乗が素っ裸で横たわっている。そしてその両脇から二人の坊主が、やはりこちらも全裸で、玄乗の身体にそれぞれ舌と指を執拗にまとわりつかせていたのだった。

<既刊・前編目次>
一、極秘指令
二、新宿二丁目の夜
三、男王寺での洗礼
四、記憶に眠る男
<後編目次>
五、奥ノ院の乱れる夜
六、貫通
七、秘めた欲望の果て
八、不動明王の怒り

***

■初出:『G-men 230号(2015年5月号)』掲載作『失踪―警視庁捜査一課警部・田所雄作』を改題加筆修正。
■後編総文字数24000字弱。

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