穂積さんのレビュー一覧

商業単行本(BJ105430)においても変態性の追求には抜きんでた才覚を感じる作者様ではありましたが、本作はその真骨頂を見た奇策でした。
販売区分の年齢制限的に当然ではあるものの、念のために明言しておきますと、本作には肉体的なHシーンは一切ありません。
しかし、素晴らしく淫猥な雰囲気を構築しています。
それは主人公の少女が同級生女子の「発汗」に強い執着を燃やす形で成り立っています。
女同士だからこそ、本来であれば気兼ねない着替えの時間にその変態的な視点はフル回転します。
思春期の女の子は運動でモワッと発汗した臭気を人一倍気にし、その処理に余念がありません。
でも、裏を返せばそれに熱中している間はまさか眼光鋭く狙う変態が居るとは思わず、油断にリアリティがあります。
それでいて、どうにかして近距離で汗を嗅ごうと必死になる姿はシュールギャグも含んでいます。
その上で、目当ての臭いを堪能した時の彼女の恍惚とした顔は変態が隠しきれていなくてメッチャ良いです。
そして、その変態性は常人の理解を軽く飛び越えていて、他者とすれ違って某多目的トイレ芸人のコントみたいに噛み合わない展開には笑いがこみ上げました。

表紙を見た瞬間「あれ?もしかして?」と思ったら案の定でした。
貴重な女子キャラと書いて被害者と読む内2名は今単行本には登場しません。
前作「ひとりあそび(BJ181325)」にその2人分のエピソードが収録されています。
また、本作の無料サンプルとして優秀なのは「アナルのクリスマス(BJ181326)」です。
前作の宣伝の機能が色濃いながらも、この単行本に収録の話数であり、本シリーズのトンチキなテンションを鮮烈に表しています。
それらを踏まえた上で、おっさんのアナルに全てをかけた尻穴一筋の一冊です。
いや、各話にはツインテ美少女とか男装美少女とかアナル擬人化美少女とか一応は綺麗所が登場するのですが、おっさんの圧が強すぎて余裕で消し飛びます。
特に、個人的には「ANAL is GONE」が超絶お勧めです。
顔を似せすぎです。
大声出して笑いました。
なるほど、これなら国外逃亡を許してしまっても仕方が無いと納得のCEOでした。

Track01「夏!疫病!!エアおでかけ……」(04:02)
Track02「眷族への福利厚生～夏～」(14:26)
Track03「いつかおでかけを」(02:31)
Track04「おつかれコメンタリー」(16:00)
Track05『Track01の左右反転』(04:02)
Track06『Track02の左右反転』(14:27)
Track07『Track03の左右反転』(02:32)
総収録時間(58:02)

あくび助かります。
たまに配信で垣間見る噛みまみたも助かりますし、頬袋にカステラを詰め込んだ咀嚼も助かるのは事実です。
でも、配信ではウトウトと寝落ち間際の囁きは中々お目にかかれません。
美少女吸血鬼が水着&手袋のちょっと変態チックな格好で添い寝していただけるのは非常にありがたいです。
特に、Track02およびTrack06の11:21～14:00あたりが個人的には必聴です。
超年上の美少女吸血鬼にこう言っては何ですが、確かな母性いわゆるバブみを感じて安らぐひと時でした。

結論から先に言うとTrack08を聴いてください。
とにかく必聴です。
いや、作品全体としてもすごく素晴らしいのは言わずもがなですが、個人的には特にTrack08を推したいと言う意味です。
なぜなら「力を入れて押し絞っている吐息」だからです。
耳かきなどの耳元の囁きとも、戦闘時の気合とも、いわゆるダメージボイスとも違います。
背中をグゥゥっと押し、力を入れるとともに吐く息に女性らしい艶っぽさが乗っていてまたと無い聴き心地でした。
普段の毛深い演技も良いけど、本作では艶やかな色気を心ゆくまで堪能できました。

バカな!さらに!上を行くだと?!と言うのが読み終えた率直な感想です。
前15巻(BJ198539)で膨大な作画量を見せられ、これ以上のキャラ数を見る事はもう無いだろうと思っていたのがまだ記憶に新しいです。
しかし、間違いでした。
女子だけでも膨大な種族が半裸でうろついているのに、それがカップルなので野郎もほぼ同数出てくるのでキャラ数の大洪水です。

この巻は丸ごと一冊使って「温泉旅館編」です。
こちらの雪女が女将を務める温泉旅館をベースにした話は以前にも描かれましたが、今回は「従業員側」です。
何の業務をしているかは概ねサンプルで語られているとして、前15巻の教訓も生かされているように感じました。
前巻では超高密度ハーレムの幸福感が素晴らしい反面、ラミア種に全振りした一辺倒の問題点が無いとも言い切れませんでした。
それがこの巻では大コマでクローズアップされた種族だけに限っても、カマキリ種、サメ種、九尾の狐種、ドリアード種(ロリ)、ドラゴン種、サキュバス種、タコ種、陸上系ハーピー種、バク種などなど書いていたらキリがないくらいです。
他にもまだまだ居ます。
特に、ミノタウロス系は体もおっぱいも大きくて甘え甲斐があるボディがお勧めです。
いや、アラクネ族のクールなお姉さん感も捨てがたいです。
それが混浴温泉なので水も滴る良い女で溢れかえり、だいたい全てがおっぱい丸出しの天国が完成していました。
そして、またしてもお疲れ様でした。

1巻(BJ201174)で舞台設定がひとしきり説明し終わったとして、この2巻では個々のヒロインの掘り下げに軸足を移した感がありました。

まず、主人公の妹です。
女だらけの園に行ってしまった兄を心配する良い妹ではある反面、その過剰な行動力はトラブルメーカーそのものです。
行き着く先は兄の想い人まで巻き込んで、彼を足げにする奇想天外な結果であり、パンツ丸見えの美少女2人を見上げる構図は絶景と言う他ないご褒美でした。
おまけに、アクシデントの上にアクシデントが重なれば、顔面に女の子の生の股間が重なる楽園までノンストップです。

次に、武道少女です。
本作では大勢の女の子に囲まれた主人公が数と色気の暴力に押される傾向がありましたが、ここでは逆張りです。
つまりは気が強そうに見えてドのMな資質が徐々に表れ始めた少女に主人公が際どい難題を課していきます。
特に、ノーパンでミニスカの街ぶらのドキドキ感が臨場感抜群でした。

そして、委員長です。
もっとも、彼女のこじらせの糸口を掴む前にハーレム身体測定が挟まり、「男子が女子のバストサイズを測る」なんて夢を叶えてくれるだけでも眼福なひと時でした。
しかも、透け透けな格好で行われる「感度検査」はアウトかセーフで言ったらヘブンでした。
やっぱり個人当番回じゃなくてハーレムENDなのでは?と思い始めたママ甘え嘲笑の集中砲火の中で、委員長の絆ポイントを見い出した瞬間は達成感がありました。

最後に、妹キャラのクラスメイトです。
実妹とは一線を画す彼女は孤児院に在籍する出自を持っていて、そこが舞台となります。
クラスではロリな担当の彼女も孤児院にはより年下の女の子がたくさんいて、ロリロリパラダイスが展開されます。
ロリがインフレした渦中で彼女の際立った母性が発揮され、ちっパイを吸いたい衝動に駆られる上手い仕組みでした。

仲良し4人組に安定感ができたのに伴って、話は彼女らの周りに広がっています。
文化祭や体育祭などの学校行事を楽しむ風景を含みつつ、色恋沙汰にも少なくないウエイトがあります。
これは賛否が分かれるかもしれません。
リアルな学生生活の葛藤と言う点では恋模様は重要なファクターですし、本作でもその余波を受けた少女らの不和などは小市民的ながらも青春あるあると言えます。
しかし、1巻や2巻序盤であったような女子同士の女子同士による女子同士好きのための空間、略して百合空間を求めていた読者には酷で受け入れがたい分水嶺になりかねません。
また、この3巻では超長身による弊害の例示がほとんど鳴りを潜めたのは残念な一方、むしろ彼女の引っ込み思案な性格の弊害が目立っていた感がありました。
この逆転現象は友人関係の親睦が深まったことによって顕在化したとも言え、一歩ずつ前進している成長を物語っているとも考えられます。

なお、単価は高く見えますが、6話分117ページもある準単行本ボリュームなので、ページ数単位に割って考えたら概ね妥当な値段だと思います。

仲良し4人組が概ね完成し、ボケ・ツッコミ・天然・ツンデレの役割分担に分かれた永久機関が上手く機能し始めた感があります。
そんな中で主人公の浮世離れした家庭事情が少しずつ明らかになったり、ほのかな恋心が垣間見えたり、定番の水着回があったり、順調に親睦が深まって矛盾するようですが「ほのぼのが加熱」しています。
ただ、過度に目立つ事と既製品の服が少ないくらいしか超長身の実害が薄まってしまったのは残念でした。
もっとも、出落ちに頼り過ぎず、女同士の友情や家族関係の心情描写にも力を入れているとも考えられます。

なお、単価は高く見えますが、10話分125ページもある準単行本ボリュームなので、1話単位に割って考えたら概ね妥当な値段だと思います。

人種的に海外勢なら2m台も有り得るかもしれませんが、日本ならば背が高い女の子なんて居てもせいぜい190cmくらいが限度と考えるのが普通です。
あるいは半ばファンタジーでモンスター娘として2m超えならあるかもしれません。
しかし、本作はあくまで平凡な学生生活に則っています。
そのありふれた日常に存在する2m台半ばの女の子が主役のほのぼの系です。
あくまで学生としての日常の範疇に根付いた超長身の実害とコンプレックスの例示は良いものでした。
特に、電車に乗ると直立できないし、人目を引いてしまう苦労の日々にはリアリティもあり、可愛さもあって推せます。
そういった苦労話を主軸にしつつも、友人女子との親睦を深めるホワホワした百合色が見ていて微笑ましく、端的に言うなら漫画のタイムがきららしていました。
長身コンプレックスを抱えながらも、友人との触れ合いを通してみんな大なり小なり欠点に悩んでいることを知り、キズを舐め合える友達になっていく青春真っ青な女子ストーリーでした。

なお、単価は高く見えますが、8話分+おまけも付いて117ページもある準単行本ボリュームなので、1話単位に割って考えたら概ね妥当な値段だと思います。

漫画形式ではないので静止画なのですが、妙な躍動感を感じ取れるイラストばかりです。
グラビア撮影で楽しんで撮られているようなポーズが描かれているために、勝手に連続写真として捉え体勢を変えている仕草まで脳内補完しているからだと考えられます。
サンプルからもわかるように実に明るく快活な印象があり、見ているこっちまで嬉しくなる絵ばかりです。
バニー服やストッキング自体は黒いのに、光のバニーと評したくなるような感覚でした。