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オート連射のショットと、高威力なものの弾数に限りのあるミサイルを上手く使い分けて進むオーソドックスなシューティングゲームです。
イージーでもなかなかに歯ごたえのある難易度となっています。
反射神経や動体視力、アドリブよりも、いかに敵の配置を覚えて先手を打つかの比重の高いゲームです。
ミサイルは高威力で、敵弾を打ち消せる上に同時に複数撃ち込む事も可能ですが、ボムのように画面全体を吹っ飛ばせるわけではありません。
再チャージも早く敵を何機か倒せば補充できますが、敵は通常のショットだけでは追いつかない程度に硬いため一度ミサイルを切らしてしまうとミサイル無しで倒すのはかなり困難です。
またミサイルで敵を倒すことにより得点倍率も上昇します。
ミサイルがこのゲームの中心であり、いかに的確に扱えるかで難易度は大きく変わります。
ステージ進行中に画面の左右で展開されるストーリーも魅力的です。
しゅっとした飛行機に乗って我らが赤いワイン樽をばかにしていくイケメン、家族仲の良い愉快で陽気な空賊一家、飛行船を駆る高飛車お嬢様に憧れの先輩!
どことなく間の抜けた愛敬のある連中がわいわいと出てきて空を彩ってくれます。
立ち回り次第でリアルタイムにステージの展開が変わるため、同じステージでも見たことのない会話、敵の配置がどんどん出てくるのもあって、何度も遊ぶのが楽しいシューティングに仕上がっています。
敵の配置が頭に入りミサイルを登場直後の敵に当てられるようになった時、このゲームは硬い敵と死闘を繰り広げるゲームからじゃらじゃらとミサイル補充アイテムが降ってくる華やかなゲームへと変貌を遂げ、それと共に見たことのない物語が始まるのです。
レビュアーが選んだジャンル
Shade氏による、さまざまなタイトルに提供された楽曲のセルフアレンジ。
いずれも高いBPMで統一しつつ、幅広いジャンルの曲が揃っている。
ギターとピアノのロックからストリングスを主体にしたオーケストラ、不思議な雰囲気の曲に南国の楽園風、はては和風ロックまで!
全12曲+ボーナストラック2曲とうたいつつ、2曲は氏が1タイトルに提供した曲をまとめたメドレーのため、含まれる曲数はさらに多いのもすごいところ。
とにかく格好いい曲を聞きたいときに。
1曲目、Revenge the Demonsの一番おいしい所を持っていくピアノが好きです。
これまで成人向けでだいぶ追い込まれる強烈な作品を中心に活動してきたキャンドルマン。
今作は全年齢向けかつ甘やかな作品に仕上がっている。
効果音を催眠導入と落とした後の暗示の両方に活かした構成。
リスナーより上位の存在に愛されるシチュエーション。
要素を挙げてみれば、これまでのタイトルでも扱ってきたもの。
これまでやってきたことを活かしつつ、より当たりの柔らかい、広めにリーチを取った作品としてまとまっている。
アディケイナの人間への態度はおおむねウサギか何かを可愛がる人のそれなので、とかく猫かわいがりしてもらえることになる。
はっきり見下されたい系の需要は満たされないので、キャンドルマンの作風の、自分より上位のなにかに見下されるところが好きだという方は注意されたし。
筆者はこういうやつの方が安心して信頼できるので好き。
音で落として、音で深くして、音で思考を飛ばしてゆっくり眠ろうがコンセプト。
心地いい音と声が耳元から響いてくる……定番どころを、催眠導入のうまい老舗がやったらそりゃあ強いというものだ。
2回目以降用の音声が付いているのも嬉しいところ。
導入部だけでなく、プレイ進行中もこまごましたところで変化があり、「前に寝かしつけてもらった方にまたお願いしに来た」雰囲気が良い。
キャンドルマンは好きだけど全年齢向けなら興味はない、という方向けの情報についても触れておく。
いわゆるASMR系、距離感の近い日常系の音を使っているため、安眠音声でこのキャラのわりには音と声の距離感がセンシティブ。
熱心なフォロワー向けのギミックが仕込まれている。プレイ中の思考能力が飛んでる状態でかけられる言葉を過去の作品と重ねてきている。
たぶん罵倒されたい方でも好みど真ん中じゃないけど好き、くらいに収まるのではなかろうか。
レビュアーが選んだジャンル
2022年11月04日
「先へ進む」と進行度が上昇し、進行度が100になるとボスが現れ、倒すと次のエリアへ――
ノンフィールド、リソース管理を遊ぶことに特化したRPG。
ヒロイン・ツキがかわいい。
会話選択肢の幅も広く、あなたにはツキに対して従順に振舞うことも、他にやることがないために仕方なく手伝うこともできるでしょう。
道中で発生するイベント(戦闘を含む)は内容・発生タイミングともに固定されています。
出現する敵も能力値・行動は固定されており、十分に育成し適切なコマンドを選べば完封することも可能です。
事前にイベントに対応する能力を育てておいて後々まで有効ななにかを得るか、それとも目の前の戦闘で負けないように必要な能力を育てるか。
アイテムの入手はランダム。
手に入ったアイテム次第で、次に進むエリアをどこにするか変える必要が出てきます。
入手テーブルは進行エリアの選択時のみ確認可能。
当然ながらアイテムを掘れば掘るほどリソースを消費する必要があるため、ステージ進行中にこそ入手テーブルが重要です。ここは明確に手触り悪い点。
アイテムを消費して新しいアイテムを作るクラフト。
1ページにはリストが収まりませんが、スクロールはできません。
必要なアイテムが何か、今作れるアイテムは何か、必要な素材は何であといくつ必要かを調べるのはけっこう手間です。これも明確に手触り悪い点。
与えられた条件を上手く使って脅威を完封していく手触りと、ツキがかわいいのが好感触なゲームです。
物語の印象の良し悪しをヒロインが魅力的かどうかにまるまる依存した筋立てですから、当然ヒロインがかわいいことはものすごく重要なのです。
「意思はエリア終了時などに回復する」「意思を消費すれば、能力値は戦闘中であっても振り直すことができる」「コマンド変化は周回開始時に選んだ上でmindから装備する必要がある」ことを覚えておくと生き延びられる局面も少しは増えるかもしれません。
カードを使った独自の戦闘システムで、どれだけ凶悪なボスでもうまく手を選べば勝てるしあまりに気を抜いていると雑魚相手でもあっさり負けることもある見事なバランスとなっています。
手に汗握る手応えのある戦闘が楽しめますよ。
そして、物語を彩るイラストや音楽がまた素晴らしいのです。
体の芯から熱くなるような音楽を聞きながら小気味良く動くキャラクターと共に強敵に挑むのは、やっぱり良いものですよね。
損はしません、ぜひどうぞ。
とりあえずは体験版からでも……