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2015年08月14日
事故で死んでしまった恋人が戻ってきて、束の間の逢瀬と優しい会話をしてくれます。
しかし、彼女がこの世に留まれるのは雨の降っている間だけ。
サークルさんお得意の効果音やバイノーラル録音で、彼女がすぐ近くに居るような気分に浸れます。
だからこそ、雨が止み今度こそ本当に別れが来ることがつらく感じられ、ただ聴くだけしかできないのがもどかしい。
もし自分だったら、と何度も考えました。
こんな風に受け入れられるだろうか。
こんな風に穏やかに話せるだろうか。
正直、聴いていてつらい気持ちが湧いてきました。
でもそれはシナリオと浅見ゆいさんの熱演によるもので、この作品が優れたものである証左だと思います。
人を選ぶところはあると思いますが(心の傷が癒えていない人にはおすすめできません)、癒し要素と哀しいシナリオをここまで高いレベルで融合させた作品は他に無いのではないでしょうか。
繰り返し聴くことは無いかも知れませんが、忘れられない作品になりました。
「癒しお届け便」と称する魔女さんが訪れるところから始まって、お茶を淹れながらのおしゃべり、マッサージ、耳かきをしてくれます。
おしゃべりの時間が長く、耳かきなどのボリュームは割とあっさりめ。音フェチものというよりは「一緒の時間を過ごす」ことで癒される感じです(もちろんそれは効果音も一定のレベルに達しているからこそですが)。
そして魔女さんのおしゃべりがすごくいいです。声も言葉遣いも。ちょっとネガティブというか切なげなことを言うこともあるんですが、そういった部分も含めて癒しに繋がっているし、とても魅力的です。あくまで「癒しお届け」で恋愛っぽくならないのも個人的には好感度高いです。
良質な癒し音声をお探しの方はぜひ。
タイトルは半分冗談ですが。
思春期にこういう甘酸っぱい思い出が無いオッサンを確実に殺しにきてる音声ですね。
浅見ゆいさん演じる後輩女子の可愛いことといったら。
自然な会話っぽいシナリオや、バイノーラル録音と環境音を調和させることで台詞の無い場面でもキャラクターの存在感を出すサークルさんの技法も着目すべきところでしょう。
「先輩」の鈍感ぶりにやきもきしたりもしますが、それも含めて手の内なのかな、とか。
癒し成分とストーリーの融合も非常に高いレベルで萌え転がされます。萌えすぎ注意です。
現実逃避から戻ってこられなくなる危険が高いので用法、用量にはくれぐれもご注意くださいw
相変わらず他と比べるとおかしい価格設定です。このボリュームでこの値段なら知らない人は粗悪なものと誤解してしまいそうですが、バイノーラル録音の声も効果音の作り込みも非常にしっかりしています。
「休日屋」シリーズがストーリー重視だったのに対して、今回は原点回帰とも言えるひたすら癒される音フェチ作品です。
このシリーズの前作と比べても環境音を全体に配して、それぞれの効果音も細かくチューンアップされている印象です。そして何より「気持ち良い音全部乗せ」というぐらいのボリューム。だいたい途中で心地良く眠ってしまうのですが……それだけ良く出来ているという証拠でもありますね。
ししゃもさんの声も適度に明るく、でも鬱陶しくはない感じで好印象です。
あえて難点を挙げるなら、トラックごとに環境音が途切れてしまうところでしょうか。完全にひとつながりになっていれば完璧でした。ただ、それを差し引いても確実にお値段以上の満足はあるでしょう 。
いわゆる性的な要素は無いので純粋に癒されたい方なら性別問わずお薦めできるかと思います。音フェチなら無印の「お家でゆっくり癒されませんか?」と合わせて購入をお薦めしたいです。
2015年08月04日
順番は前後したのですが夏になったので買ってみました。
シリーズものではありますが、独立して聴けるのがいいですね。
やはりこのシリーズの肝は「紬愛莉」というキャラクターだな、と改めて。
ちょっと強気で、言葉遣いが衒学的で、強引に見えるところもありながらその実「ポジティブの押し付け」は避けて弱った背中をそっと押してくれる。さくら真咲さんの声もぴったりですね。
独特の言葉遣いも慣れるとそこが可愛らしさに見えてくる、そしてそれが作品コンセプトと合致しているのが魅力です。
ヘビロテではないんですが、なぜか時々聴きたくなる。ちょっと軽くへこみ気味の方に愛莉ちゃんの「ご耳愛」、おすすめです。
2015年06月15日
ちょっと独自の「励ます」タイプの耳かき音声シリーズ第3弾、雪があまり降らなかった冬が過ぎた春のお話です。
シリーズものとはいえ、前作を聴いていなくても問題は無いでしょう。
愛莉ちゃんの独特の台詞回しや、あまり「癒し」っぽくない強めの話し方に最初は戸惑うかも知れませんが、そここそがこのシリーズの魅力だと思います。
ハキハキとテンポ良く話しながらも決して何かを押し付けたり悩みの内容に立ち入ることはなく、ただ寄り添い、最後に背中を押してくれる、ちょっとだけ元気をくれてまた現実に送り出してくれる、ある意味ではこれぞ「癒し」の王道とも言えるかも知れません。
真っ直ぐでてらいのない言葉に少し気後れしてしまうかも知れませんが、ハマる人はハマってしまうはず。
安眠よりも、ちょっと頑張りたい、元気を出したい時におすすめです。
2015年05月02日
ちょっと不思議な「休日屋」に誘われて1日ゆっくりと過ごす音声です。一緒にお散歩からマッサージ、耳かきやお風呂まで至れり尽くせりのサービスで休日を満喫できます。
作り込まれた効果音と浅見ゆいさんのかわいらしい演技で癒されます。
実際、マッサージや耳かきなどは安眠用としてもクオリティが高いのですが、寝落ちの誘惑に負けず最後まで通して聴くとちょっと切ないシナリオになっているのに気付くでしょう。
癒し系・安眠系としても実用的なのでついついそのまま寝入ってしまいがちなのですが、ストーリーもぜひ注目してほしいですね。ファイルが分割されているので、眠るところで一旦区切って、目覚めてから続きを聴いて1日過ごす贅沢な聴き方もできるかもです。
ちょっと甘々すぎ?という展開も、最後まで聴けば納得できるのでは。
あえて言うなら外を歩く時に葉擦れの音などが入っていれば完璧でしたね。ただ1,000円クラスの音声と比較しても遜色ないクオリティではあるので注文をつけるのは申し訳ない気持ちもあります。
癒し音声にストーリーは邪魔、という人でなければ価格的にも即購入でよいかと。
環境音と効果音については相変わらずの、というか常に最高記録を更新し続けている『道草屋』シリーズ、今回もファンの方はとっくに購入していることと思います。安心のクオリティです。
新人「たびらこ」さんのマッサージと耳かき、耳の甘噛み。
前回の新人稲さんとは対照的に接客慣れした感じで(添付の漫画を読むと納得かも)「面倒見のいいお姉さん」という感じです。安心して甘えられる、意外と道草屋では初のタイプかも?
耳かきは膝枕でありつつ頭を横にしなくていい新方式。ヘッドフォンやイヤフォンで耳が痛くなる欠点を補いつつ膝枕の良さも味わえるお得な方式ですね。でも添い寝は添い寝で捨て難いとも……
耳かき音は今までの延長上で、乾燥タイプの方ならかなりリアルに感じられるかと。また、耳を手で温める際に声や音がこもるところなどもしっかり作り込まれています。
マッサージは肩もみが音だけだとどうしても物足りない感はありますが、肩や首をさすられている感触を感じるほどの音の定位はさすがです。
環境音についても、鉄瓶の方向と距離感がはっきり感じられますし、だんだん音が変わっていくのも聴きどころ。足音や道具を取り出す所作のひとつひとつまで隙がありません。
ハイレゾ音源についてはどうしてもハード(携帯プレイヤー、イヤフォン)がボトルネックになるので自分の環境では判断が難しいかな、という感じですが、かなりダイナミックレンジを広く取っているかな、と感じたので、普通の音声や音楽を聴く時よりボリューム大きめで聴くのがよいかもです。小さな音にもこだわって作られているのが解ります。
サービス内容自体はシンプルですが、ここまで「音」へのこだわりを打ち出した同人音声はなかなか見られないレベルかと。安眠にも良し、細かい音を聴き込むも良し、ファイル容量以外は(笑)文句なしですね。