一陣の光さんのレビュー一覧

意外に積極的でオトナな年下彼女に導かれ
な”しらたまよもぎ”先生の短篇。
部活の後輩で、ほわほわした印象のヒロイ
ン”アキちゃん”と、お付き合いしている先
輩男子”大輔くん”。彼女とのちょっとした
ふれあいでも勃起してしまう”大輔くん”に
”アキちゃん”が・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、ほわほわし
たルックスに似合わず、積極的でオトナな
”アキちゃん”。彼女の、巧みなリードで想
いを完遂する”大輔くん”が印象的な、短篇。

イロイロと経験してそうなヒロインが処女で
生真面目そうな娘が経験豊富という意外性が
印象に残った”ぷらむ”先生の短篇。
両親の離婚で、地方の学校に転入したヒロイ
ン”滝元沙那”。クラスに馴染めずにいた彼女
へ声をかけてきた”駒木”・・・な、ストーリ
ー。
読んでいて印象的だったのは、生真面目そう
な”駒木”が経験豊富だった点。意外性がイン
パクトを放つ、”ぷらむ”先生の短篇作品です。

メインの”信子”と”入江くん”との仲も、気に
なりますが、”金子慎也”と"篠崎さん"との仲
も気になる”田村茜”先生の表題作・第27話～
第32話と特別編を収録した、六巻目。
印象に残った収録作品は、バイトを始めた頃
の”篠崎さん”と、彼女を支えようとしている
”金子慎也”とのつながりを描いた「特別編」。
読んでいて感じたのは、メインキャラな二人
の関係が、ゆっくりと、確かなものになって
ゆく中で、周りを固めるサブキャラも、その
関係を深めてゆく姿を、丁寧に描いている点。
”田村茜”先生の、お人柄がしのばれる、一冊。

こだわりの眼鏡ヒロインが堪能できる”ばーるん”
先生、前・後編一作品と、短篇六作品を収録した
単行本。
印象に残った収録作品は、頼まれたら断れない性
格でクラス委員長を引き受けてしまったメガネな
ヒロイン”風見”。そのストレスを解消する為、校
舎の屋上で自らのカラダを晒していたら・・・な、
短篇「見られて委員長」。
”ばーるん”先生は、以前、最初期作を読んだこと
がありますが、その時から、メガネなヒロインの
恥毛・恥丘への、こだわり感じる描きこみと、軽
快に進行する構成力が印象に残っていて、本作に
おいてもメガネ・ヒロインとサクサク読める軽快
な進行は健在。コマから湿度というか、湿り気を
感じさせる独自な作品の世界観を構築されていま
した。”ばーるん”先生のこだわりが詰まった一冊。

ふんわり・柔らかいキャラクターデザインの
ヒロインが記憶に残る”桐原湧”先生、短篇七
作品と二話構成の一作品を収録した、単行本。
印象に残った収録作品は、幼馴染ながら最近、
疎遠になっていたヒロイン”栗原千智”に勉強
をみてもらうことになった”タカくん”。オン
ナを感じさせる彼女に”タカくん”は・・・な、
短篇「からかいレッスン」。
読んでいて印象的だったのは、ふんわり・柔
らかいキャラクターデザインからぬくもりを
感じるヒロインたち。前述した「からかい～」
や、二話構成の表題作「もっと召しませ」で
は、ヒロイン”嶋崎さん”の食欲も性欲も旺盛
な、『生』を感じさせるヒロインの存在感が
”桐原湧”先生の巧みな筆致から描きあげられ
ていて記憶に残りました。ほんわかした一冊。

巻頭を飾る”kakao”先生の、溢れる想いを相手に上手く伝えられないヒロインや、長尺な”みくに瑞貴”先生の凱旋・新作の、クールビューティーなヒロインが好印象な、comic快楽天ビースト・2019年12月号。自己主張がしっかりあってガンガン攻めてくるヒロインもイイ、ですが、ひたすら受け身で慕ってくるヒロインもヨイですね。

清楚なヒロインが快楽堕ちする姿を、丁寧に描き
込んだ”流嘉”先生の短篇。
ヒロイン”東雲小百合”は、厳格な両親のもと、勉
学に勤しんでいるが、オシャレに興味がないわけ
ではなくて・・・な、ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、書店のおじさんと
初体験、快楽から抜け出ることが出来なくなった
ヒロインをネットリと描いている点。重厚な短篇。

策士な一面を持つ、可愛いルックスの”みちる”
が記憶に残る”vanilla”先生の短篇。
はじけそうなカラダと、可愛いルックスなので
実妹”みちる”から、オンナを意識してしまい動
揺が隠せない実兄の男性主人公。彼女の下着を
隠し持っていることが”みちる”にバレて・・な、
ストーリー。
読んでいて印象的だったのは、愛らしい、その
ルックスと策士な内面との二律背反さ。密かに、
実兄との愛の結晶を待ち望んでいる、短篇作品。

妙に、身につまされる”流嘉”先生の短篇。
職場で、不遇をかこっているヒロインの
”緒方琴”。彼女、唯一の『お楽しみ』は
週末に開放的な空間で楽しむ、一人飲み。
お酒が過ぎて、爆睡していたら、公園に
定住しているオジサンが、彼女のカラダ
をなめまわしていて・・・な、ストーリ
ー。
読んでいて印象的だったのは、結末の妙
味。それまでのダークな色彩が、その結
末からスッキリした読後感になってます。

以前から、その作品を追っている作家さんの短篇が掲載されているのを知って久しぶりに購読へ至りました。今作も変わらず、太く・濃い描線で描かれる濃厚な世界観が楽しめました。本号は、比較的『お姉さんショタ・モノ』かつ、その中でもバリエーションが多彩に進展する短篇が目を惹き、それが『推し』なのかな、と、読後に感じました。